北九州市こそ右京の“相棒” 水谷豊&反町隆史、ロケ敢行「映画の街」に凱旋
2017年02月09日 18:06
芸能
なかでも、注目を集めたのが、世界スポーツ競技大会から帰国した日本選手団の祝勝パレードシーンの撮影だった。銀座に集まった50万人の観衆を特命係の2人が無差別テロから守るという今作最大の見せ場で、銀座に見立てられたのが小倉北区中心部の小文字通り。市内最大の目抜き通りにあたる、6車線の県道を早朝6時から午後6時まで完全封鎖した。
北九州フィルムコミッション(KFC)のスタッフが沿道の企業150社を1社ずつ交渉。道路封鎖の同意書をもらい、ようやくロケ許可が下りたが、なんと雨天で2度の中止。“3度目の正直”が昨年7月24日で、快晴の下、約3000人のエキストラが集結した。これまで北九州で撮影された映画で過去最大のエキストラは09年「風が強く吹いている」の1200人。今回はその倍以上で、史上最大規模のロケとなった。
水谷が「撮影後に行った寿司店で“政治家のどんな偉い先生が来たって、小文字通りは封鎖させませんよ。相棒だからです”と言われて感動しました」と言えば、反町も「撮影が終わって、笑ってる人、泣いている人、そして水谷さんを拝んでる人もいた」と感慨深げに振り返った。
ロケ期間中は魚、ホルモン鍋、ラーメン店にもそろって出掛けたという2人だが、食事の約束をしていない日は滞在先のホテルで互いに全く顔を合わせることがなかったという。その理由は2人の生活リズム。意外にも反町は午後9時就寝、早朝5時半起床が日課。水谷は「僕は午後9時から行動開始派。一度、ソリ(反町)から“本当に泊まっていますか?”と言われて」と苦笑した。また、反町は撮影の合間を利用して、レンタカーで佐賀県伊万里市や大分県湯布院に足を運んだという。ここでも、水谷は「いちいち、(僕の携帯に)写真を送ってくるんですよ。(役柄上)一応、上司ですから、報告の義務があると思ってるんですかねえ」と暴露した。
7日にはJR小倉駅で凱旋イベントが行われ、4000人のファンが集まった。約100メートルのレッドカーペットを歩く2人に「お帰りなさい!」との大声援が飛び、水谷は「でも、100%“右京さーん”でしたね。今や僕の本名を知らない人の方が多い」と話し、笑いを誘った。
最後には、2人が声をそろえて「北九州の皆さんとわれわれは“チーム相棒”」。2017年2月11日。日本中、何よりも北九州市民が待ち望んでいた「相棒」劇場版が帰ってくる。
《LINEでつながる2人》15年10月から4代目「相棒」を務めている反町は「一番最初に“相棒”の現場に入って驚いたことは、撮影前に水谷さんが40、50人のスタッフ1人1人に握手していく。“いつ、撮影始まるんだろう“って」と懐かしそうに回顧した。一方、水谷は「ちょっとシャイで、(周囲から)勘違いされる部分が、僕の若い頃と似ている。ソリ(反町)とは自分の俳優生活で初めての共演だったけど、今ではLINE(ライン)友だち」と距離も縮まり、文字通りの相棒となりつつあるようだ。