神戸・新開地に上方落語の定席開設へ 文枝は森友ジョーク「廃棄物が心配」
2017年03月13日 13:35
芸能
上方落語協会からは会長の桂文枝(73)、同劇場の責任者の役割を担う副会長の桂きん枝(66)らが会見に臨んだ。3年前の14年8月、同商店街の寿司店店員が上方落語協会へ「新開地はかつて演芸で栄えたまち。第2の落語定席はぜひ新開地へ」との手紙を送ったことが発端となり、会長の文枝らが同地を見学に訪れて新しい劇場の建設プランが進み始めた。「紆余曲折ありましたが、3年かかってようやくここまできました。兵庫県、神戸、新開地の活性化につながれば」と「まちづくりNPO」の高(たか)四代理事長(69)は感無量の面持ちだった。
「天満の繁昌亭ができて会員が70人増えて、今270人ほどいます。もう一つどこかに皆が演じられる場所をと。協会員から“大丈夫か”との声もありましたが、高さんのお名前の“四代”と私の“六代”で合わせて十代。重大(じゅうだい)案件に取り組もうと決心。諦めようかということもありましたが、皆さんのご協力で四社協定が結ばれました」と文枝。さらに「若手には天満との掛け持ちなども経験してもらいたい。工事は順調なら7月頃から始まるでしょうが、1番心配なのは(土地に)廃棄物があるかどうか。それで皆さんに追いかけられることになったら大変」と森友学園の騒動に引っかけてまた、会見場を笑わせた。
かつて大衆娯楽の街として「東の浅草、西の新開地と並び称されたが、76年に「神戸松竹座」が閉館してから27軒あった劇場や芝居小屋は激減。完成すれば、42年ぶりに新開地で本格的な寄席が復活する。きん枝によれば「上方落語協会の出し物は昼の部のみです」。夜はジャズや、他の劇団のお芝居など、落語の定席公演以外の催し物に使用される予定。神戸の新たな文化拠点となるか。