台湾拠点の田中千絵 12年ぶり日本ドラマ出演!月9「貴族探偵」で凱旋
2017年06月05日 07:00
芸能
メイクアップアーティストのトニー・タナカ氏を父に持ち、高校生の時にスカウトされ、1996年に芸能界デビュー。98年、フジテレビ「美少女H」第4話の主演を務め、ドラマデビュー。テレビ朝日「スカイハイ」や映画「ピンポン」「ドラッグストア・ガール」などの話題作に出演した。
05年、傑作「インファナル・アフェア」シリーズなどで知られるアンドリュー・ラウ監督(57)の香港映画「頭文字D」に出演。アジア映画の可能性を感じるとともに、ラウ監督から「中国語を勉強して、もっとアジア映画界にチャレンジしては?」と激励され、06年に一念発起。本格的に中国語を学ぶべく、女優活動を休止して単身、台湾に留学した。
8カ月の語学留学を終え、帰国準備をしていた時、映画「海角七号 君想う、国境の南」のダブル主演オファー。田中が留学中に中国語で書いていたブログを読んだ魏徳聖監督(47)から突如、出演依頼の電話がかかってきたという。60年前の日本統治時代と現代の台湾を舞台にした感動のラブストーリー。ミュージシャン・阿嘉(范逸臣)と恋に落ちる、中国語を話す日本人ファッションモデル・友子を演じた。
08年8月に台湾公開されるや、大ヒット。「『海角七号』見た?」があいさつ代わりになるほどの社会現象を巻き起こした。興行収入5億3000万台湾ドルを記録。台湾製作作品としては、今も台湾歴代興行成績トップを維持している。台湾版アカデミー賞「金馬奨」において、最優秀新人賞に日本人初ノミネート。その後も台湾を活動の拠点とし、数々の台湾・中国の映画・テレビドラマに出演。09年にはニューズウィーク日本版の「世界が尊敬する日本人100人」に、12年には内閣府から「世界で活躍し『日本』発信する日本人」の1人に選ばれた。
アジアのトップ女優になった田中が満を持して凱旋出演する「貴族探偵」は1987年4月からドラマ枠になった“月9”の30周年を飾る作品。原作は、2011年に「隻眼の少女」で日本推理作家協会賞に輝くなど、推理小説の常識を覆す作品を世に送り続けている俊才・麻耶雄嵩氏の「貴族探偵」「貴族探偵対女探偵」。召使いに推理を任せ、自分は事件関係者の女性との会話を楽しみ、遊びに興じるという異色の探偵(相葉)を描く。
今回、田中が演じるのはジャズシンガー・水橋佐和子。家族らとキャンプ場を訪れ、バーベキューを楽しむが、一同の笑顔を悲鳴に変える殺人事件が起きる。被害者は佐和子。関係者全員にアリバイがある中、犯人は誰なのか…。
メイン演出を手掛ける名匠・中江功監督(53)とは女優デビュー作「美少女H」以来のタッグ。田中は「『美少女H』で大変お世話になった中江(功)監督と羽鳥(健一)プロデューサーと約20年ぶりに、またこうしてお仕事をご一緒させていただけたこと、どんなに時間が経っても当時と変わらない温かさで私をまたフジテレビのドラマに呼んでくださったことに心から感謝しています。今回『貴族探偵』のオファーを頂けたことは、私にとってとても意義深いものでした」と感慨深げ。
相葉との共演も「相葉さんはブラウン管を通しても、その人柄の良さが伝わってくるほどで、今回、共演させていただけることを、とても楽しみにしていました。台湾や中国でも相葉さんは大人気で、私の台湾の友人にも相葉さんのファンはたくさんいます。今回のゲスト出演が決まったことに、私よりも周りの台湾の友人たちが興奮していたくらいで、相葉さんの人気はアジア圏でも絶大なものです!」と喜んでいる。
田中のドラマ初出演作「美少女H」をプロデュースした羽鳥氏は「当時、田中さんは女子高生とは思えない大人びた表情やお芝居が印象的でした。今回、本当に奇跡的にタイミングが合って、お仕事を再びご一緒にできることとなり、感激の限りです。美しい表情やお芝居には、ますます磨きがかかっていて、ドラマの中の重要な役どころを見事に演じ切っていただいています。夏は中国の作品の撮影を予定しているということで、ますますアジアでの活躍を願ってやみません」と話している。