藤井四段14歳ラスト公式戦白星締め 19日誕生日、次戦21日
2017年07月12日 05:30
芸能
直接対決でこれまで連敗し雪辱に燃える都成の攻めに、藤井の王が四段目まで誘い出される。その後自陣に必死で戻るも、守備駒がほとんどない「ノーガード」状態で、都成の放った銀に逃げ道を封じられた。「中盤は自信がなかった」と振り返った藤井だが、ここから真骨頂を見せる。攻めが緩んだ瞬間、相手の香車の前に歩を3連打。敵陣に隙をつくると、金や銀に守られた相手の囲いを瞬時に弱体化。最後は王で先の銀を取り込み、都成を投了に追い込んだ。
14歳最後の一局だったことを問われると、思いを巡らせるようにしばし黙考。そして「1年前は(プロになる前の)三段リーグの真っ最中。周りの環境などを含め、いろいろ変わった。自分でも成長できた1年だった」と静かに振り返った。
21日に上州YAMADAチャレンジ杯準々決勝で三枚堂達也四段(23)―梶浦宏孝四段(22)の勝者と戦う次回の対局は、15歳で迎える。「次の1年も、これまで以上に強くなれるようにしたい」。デビューから約7カ月で積み重ねた勝利は驚異の31。周囲の想像を超える序章を描いた藤井伝説は、新たな1年でどんな続きを見せてくれるのか。