「ひよっこ」木村佳乃 名場面「いばらき」に興奮 ロケ地・茨城に感謝「奮い立った」
2017年07月29日 08:30
芸能
木村はこのシーンを鮮明に覚えているようで「たらい回しにされて、まともに相手にしてもらえず、挙句の果てに『いばらぎ、いばらぎ』と言われたんです。美代子さんってそれまでは本当に幸せで…。初めてあんな思いをしたのがあの『いばらき』のシーンです。谷田部実ですって夫の名前を言っても覚えてもらえず、怒るというか『わっ』と言う場面ですよね」と詳しく回顧した。
「あそこはやっぱり台本を読んだ時から『うわあっ』と思いました。これはもう第一印象のまま演じなきゃいけないな、と頑張って…。スタッフ皆で頑張ったシーンで奮い立ちましたね」と興奮気味に明かし「皆さんも人生の中でプライドが傷つけられた悔しい思いって必ずしてるじゃないですか。その代表だと思います。皆さんが感じたことのある感情、経験だと思います」と反響を呼んだ要因を分析した。
過去に朝ドラは「ちゅらさん」「おひさま」を手掛けている岡田惠和氏(58)の脚本について問われると「心を打つセリフが多くて、覚えようと覚え込まなくても頭に入ってしまいます。『このセリフ言いたい。どうやって言おうかな』っていうふうに、セリフに負けないように演じなければいけないと臨んでいます」と感心しきり。ただ、セリフのほとんどが茨城弁で苦戦しているといい「方言指導の先生も2人態勢でついていただいて、茨城の話もうかがいました。(劇中では)方言が助けてくれるということもありますが、難しいですね。私は感情が入ると必ず東京弁に戻るそうなので」と苦笑いを浮かべた。
農作業のシーンなどでは実際に茨城のロケ地を何度も訪問しているそうで「稲刈りのシーンを練習したり、(撮影に協力している)地元の方の家にあがらせていただいて、皆でご飯を食べたりしています」と木村もすっかり馴染んでいる。「自然の中で育つ人ってこういう感じの人なのか…と、スーッと(演技に)入れた感じがします」と地元の住民との交流も役作りに生かす根っからの女優ぶりを感じさせるが「あんこが好きだって地元の方に以前お話ししたら、毎回お茶碗いっぱいのあんこが出てくるようになって。架純ちゃんに苦笑いされながら全部平らげてます」と豪快に笑うお茶目な一面ものぞかせた。
「茨城には心に染みるものがあって…。日本人にとって絶対必要な風景だな、日本ってきれいだな、と感じさせていただきましたし、地元の方には本当の家族のようにすっかり甘えてしまいました。そういう支えもあって谷田部家はできていると思います」。胸を打たれた視聴者が多かった「いばらぎじゃなくて、いばらきです!」には木村なりの茨城愛と感謝が込められていた。