有村架純 視聴率、座長の重圧乗り越え“最強の女優”に「耐えること任せて」
2017年09月25日 08:15
芸能
「余裕がなくて、不安定な時もあった。気持ちが体に表れることって今までになかったので、よっぽど考えちゃっているのかなと…」
放送開始前に「覚悟」も口にしていた視聴率。初回の数字は19・5%と 朝ドラでは9作ぶりの大台割れ。その後も苦戦が続いたこともプレッシャーにつながった。「(視聴率は)気にしていないようで、気になっていたからか、食欲がなかったり、ちょっと体調を崩したこともありました。その間は自分との戦いで、家に帰ってあふれる思いがこみ上げて泣く夜もありました」と語る。
それでも「現場を止めることだけは絶対にしたくなかった」。あったのは座長としての矜持。「セリフは絶対に入れて現場に行こうと。時間がなくても体調が悪くても絶対止めないぞ!って」。友人や家族の励まし、マネジャーからの「でもやるしかない!」というポジティブな言葉を頼りに、前だけを向いた。
「自分たちは絶対にいい作品を撮っているという自信があったので、現場が嫌な雰囲気になったり、落ち込む空気がなかった」ことも支えに。「周りの方々に助けていただきました。後は、合間に運動をして汗を流したり、たまにご褒美でお寿司を食べたり(笑い)」。重圧を乗り切ったから今だからこそ、苦闘の日々を笑い話へと昇華できている。
「この役を超す役が出てくるのかなっていうくらい、今は愛おしい存在」という、みね子への思い。30日の最終回を前に、早くも“ロス”に陥る視聴者も出ているが、なぜ、これほど支持される作品になったのか。「一人一人のキャラクターがのびのびと生きている。このキャラクターはいいやっていうのがない。(脚本の)岡田(惠和)さんは、みなを大事に描いてくださる。そういうものを見て感じることは、役者としてうれしかった」としみじみ。続けて「岡田さんが書く脚本が素晴らしかったという一言に尽きるのでは」と断言した。
「この作品が終わった時に、まだ自分が“ひよっこ”でいてはいけないと思う」と初回オンエア前に宣言した通り、10カ月の撮影を経て、女優としてまた大きく成長。岡田氏も「何でもできる最強レベルに達した女優」と評した。「何かに耐えるということは、もう任せてください。すべてを受け止められる。こんなに長い期間を乗り越えたから、そういう気持ちが生まれた」と、自身も一つ殻を破った感覚を得ている様子だ。「お芝居のうまい、下手ではなく、役や作品に対して、キャストやスタッフさんに対してどれくらいの熱量でいられるかを大事にしなければと思いました」。ひよっこから成鳥に。毅然と話す姿には、貫禄さえ漂っていた。