流行語大賞 候補30語決定「藤井フィーバー」「空前絶後の」「忖度」「ちーがーうーだーろー!」
2017年11月09日 14:00
芸能
「ひふみん」は加藤一二三・九段(77)の愛称。藤井四段の公式戦初対局(昨年12月24日)の相手が加藤九段、記録に残るプロ公式戦最大年齢差(62歳6カ月)の対局だったことから、さらなる注目を集めた。6月20日の対局に敗れ、現役引退。もともとフジテレビ「アウト×デラックス」(木曜後11・00)に出演していたが、引退後は芸能事務所ワタナベエンターテインメントに所属。愛らしいキャラクターが人気を博し、テレビ番組やイベントなどから引く手あまたになっている。
毎年注目の“お笑いギャグ(ネタ)”からは2語。「空前絶後の」は、お笑い芸人・サンシャイン池崎(36)のハイテンションな自己紹介ネタ「空前絶後の超絶孤高のピン芸人!」。昨年大みそかの日本テレビ「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!大晦日年越しSP!絶対に笑ってはいけない科学博士24時」で、俳優の斎藤工(35)が自身の自己紹介ネタを“完コピ”し、一躍スターダムにのし上がった。
「35億」は、お笑い芸人・ブルゾンちえみ(27)がお笑いコンビ「ブリリアン」と組む「ブルゾンちえみ with B」のネタのワンフレーズ。昨年大みそか深夜〜今年元日の日本テレビ「ぐるナイ!おもしろ荘 若手にチャンスを頂戴今年も誰か売れてSP」で優勝し、ブレーク。同局「24時間テレビ40 告白〜勇気を出して伝えよう〜」(8月26〜27日)で。番組史上初の当日発表となったチャリティーマラソンランナーを務め、完走した。
14年、お笑いコンビ「日本エレキテル連合」の「ダメよ〜ダメダメ」以来の年間大賞を目指す。
昨年の「神ってる」(広島・緒方孝市監督、鈴木誠也外野手)をはじめ、15年「トリプルスリー」(ソフトバンク・柳田悠岐、ヤクルト・山田哲人)、10年「なでしこジャパン」、07年「ハニカミ王子」(ゴルフ・石川遼)などが年間大賞に輝いているスポーツ関連だが、今年は1語にとどまった。9月9日、福井県営陸上競技場で行われた陸上・日本学生対校選手権第2日・男子100メートル決勝に出場した桐生祥秀(21=東洋大)は日本人初の10秒台の壁を破り、9秒98(追い風1・8メートル)をマークした。
ほかに、森友・加計学園問題からなじみとなり、日常会話の用語になった「忖度(そんたく)」、秘書に対する暴言や暴行が報じられた豊田真由子元衆院議員(43)の怒鳴り声「ちーがーうーだーろー!」など。事務局が「低調な年」としたものの、年間大賞の行方が注目される。
候補の30語は以下の通り(50音順)。
アウフヘーベン/インスタ映え/うつヌケ/うんこ漢字ドリル/炎上○○/AIスピーカー/9・98(10秒の壁)/共謀罪/GINZA SIX/空前絶後の/けものフレンズ/35億/Jアラート/人生100年時代/睡眠負債/線状降水帯/忖度(そんたく)/ちーがーうーだーろー!/刀剣乱舞/働き方改革/ハンドスピナー/ひふみん/フェイクニュース/藤井フィーバー/プレミアムフライデー/ポスト真実/魔の2回生/○○ファースト/ユーチューバー/ワンオペ育児
◆選考委員 姜尚中(東京大学名誉教授)、俵万智(歌人)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる(漫画家)(50音順)、清水均(「現代用語の基礎知識」編集部長)