内田眞由美の生きる道
2017年11月10日 10:12
芸能
![内田眞由美の生きる道](/entertainment/news/2017/11/10/jpeg/20171110s00041000097000p_view.jpg)
「10年ぶりにオーディションを受けました。AKBのオーディション以来、初めてのことだったので、結構ドキドキしました」
内田がオーディションに合格した舞台は「音楽劇 ヨルハ Ver1.2」。来年2月9日に東京・北千住のTHEATRE1010で開幕する。演じる役は男勝りの性格の「ダリア」で、本格的なアクションシーンもあるという。
年が明ければ、本番に向けて稽古を始めなければならない。深夜まで営業が続く焼き肉店のオーナーとの両立は心身共に相当な負担になる。
「でも、この店のためにも私が外で活動した方がいいと考えているんです。どんな所に行っても“こんな店があるんです”と話せば、それが口コミで広がっていくかもしれない。だから、自分に需要があるうち、使ってもらえるうちは外に出て行こうと思います」
開店から約3年半。オーナーと言うと経済的に恵まれているイメージもあるが、決して楽な道のりではなかった。いや、苦行だったと言っていい。
「特に昨年の11月ごろから今年の3月ごろまでが大変でした。売り上げが落ちて、お客さんが1日に1組という日もありました」
確かに、東京の繁華街で飲食店を経営することが容易なはずはない。現在、従業員は約15人で、うち約10人が女性。AKBの卒業生も雇っていることから、客の多くがAKBファンで、卒業生が店を辞めてしまうと売り上げに響くという。
「この店は人が大事なんだと改めて思いました。働いている女の子とお客さんのコミュニケーションが大切で、いつも、女の子たちには“お客さんとよく会話をするように”と言っています。女の子たちが元気に働く姿を見せれば、お客さんにも元気になってもらえる」
初代じゃんけん女王としてセンターに立ったこともある元アイドルで、まだ23歳。また華やかなステージで歌って踊りたいと思うこともあるのだろうか?
「思わないですね。この店を始めた時点で、もうそういう気持ちはなくなっていました。私は、やりたいことと、やりたくないことがはっきり分かれるんです。やりたいことが変わりました」
つまり、内田眞由美を生で見ることができるのは、この店と舞台だけだ。
(専門委員)
◆牧 元一(まき・もとかず)編集局文化社会部。放送担当。プロレスと格闘技のファンで、アントニオ猪木信者。ビートルズで音楽に目覚め、オフコースでギターにはまった。太宰治、村上春樹の小説からの影響が強い。