蒼井優 憧れの作品への出演に感慨「こんなことってあるんだな…」

2018年01月08日 18:19

芸能

蒼井優 憧れの作品への出演に感慨「こんなことってあるんだな…」
舞台「アンチゴーヌ」初日前会見に出席した(左より)蒼井優、生瀬勝久 Photo By スポニチ
 女優の蒼井優(32)と俳優の生瀬勝久(57)が8日、東京・初台の新国立劇場行われた舞台「アンチゴーヌ」(同所ほかにて9日より上演)の初日前会見に出席した。
 フランスの劇作家ジャン・アヌイの代表的悲劇作品である同作。法と秩序を守り、権力者として政治の責任を貫こうとする冷静な王クレオン(生瀬)に対し、自分の良心にまっすぐ従い、自己の信念を貫くアンチゴーヌ(蒼井)。2つの相対する立場と信念は、国家と個人、現実と理想の対決でもあり、それぞれの想いは通じることなく、物語は悲劇へと進行する。

 蒼井にとって同作は、10年前以上から繰り返し読んでいた思い入れのある戯曲だそうで、オファーが来た際の心境を聞かれると「自分がまさかやることになるとは思っていなかったので驚きました。こんなことってあるんだなって…」と感慨深げに語り、「ずっとアンチゴーヌの目線で読んでいたのが、動いてみるとクレオンの立場のことが理解できたりして、客観的に読んでいるのと中に入るのでは違うんだなという面白さを感じています」と声を弾ませた。

 また、2009年に生瀬が演出を務めた舞台『楽屋〜流れ去るものはやがてなつかしき〜』に出演した蒼井だが、役者として共演するのは今回が初。お互いの印象を聞かれると、蒼井は「(生瀬が)役者でありながら演出助手みたいな役割をしてくださったので、すごく勉強になりました」と感謝しつつ、「舞台上では凄すぎて飲み込まれそうになるんですけど、それはアンチゴーヌもそうだと思うので、蒼井優としても生瀬さんのお芝居にうっとりしてしまわないように、アンチゴーヌとしてクレオンに向かって思い切りぶつかっていきたいと思います」と意気込んだ。

 一方、生瀬は「2009年に演出したときに、とにかく存在感、透明感というのが、役者になるために生まれてきた女優さんなんだなという印象だったんですけど、実際、自分が役者として対峙したときに、力だけではどうにもならない、自分の技かかからない感じの女優さんだと思いました。素晴らしいです」と絶賛した。

 さらに、見どころを聞かれると、蒼井は「劇中で生瀬さんと2人だけのシーンが45分あるんですけど、あそこは(特に)頑張りたいです」と気合いを入れ、生瀬は「蒼井優さんと2人で『アンチゴーヌ』を演劇史に残るものにする自信があります。去年、朝起きて吐きそうになったんです。ストレスで。それくらい自分を追い込んでいますので、期待してください」とアピールした。
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