藤井五段 詰め詰め将棋 超過密日程17日間で5局、中2日2回
2018年02月03日 05:30
芸能
棋士の年間対局数は20前後から50前後と個人差が激しい。ほとんどのタイトル戦や一般棋戦が原則的にトーナメント制を採用しているため、勝てば勝つほど対局数が増えていく。羽生のように複数のタイトルを保持している場合は予選が免除されるので対局数は極端に多くならないが、勝率の高いノンタイトルの棋士ほど過密日程を強いられる。もちろん藤井も例外ではない。
今期すでに62局を消化した藤井にとって、次のひのき舞台は朝日杯の羽生戦。優勝すれば全棋士参加棋戦制覇の条件にあたり、規定により中学生史上初の六段へのスピード昇段が実現する。準決勝・決勝は公開棋戦。1日に発売した前売り入場券は指定のSS席で9800円、自由席で3000円という価格設定にもかかわらず、全780席分がすでに完売した。当日はネット中継に加えCSテレ朝チャンネル2での生放送も決まっている。
「朝日杯は非常に素晴らしい機会を得ることができた。力を出し切って準決勝に臨みたい」と意欲満々の藤井。15歳の若さでハードスケジュールをはね返そうとしている。
≪C級1組昇級で昇段≫…四段から五段への昇格条件は(1)竜王ランキング戦連続2回昇級または通算3回優勝(2)順位戦C級1組昇級(3)タイトル挑戦(4)全棋士参加棋戦優勝(5)公式戦100勝――のうち1つを満たせば即日決定。今回の藤井は(2)に相当する。これらとは別に抜群の成績を残した場合、日本将棋連盟の理事会審議を経て昇段するケースもある。