水川あさみ「女優さんは過保護」おごらぬ姿勢で更なる高みへ ひとり4役の難役挑戦
2018年02月04日 08:00
芸能
――1カ月の撮影で“ひとり4役”。ほぼ1週間で一人の役を演じる大変な挑戦だったと思いますが、撮影を終えての感想はいかがですか?
「終わってみると凄く楽しかった印象です。4役演じるのも珍しいことですし、それぞれキャラクターが違う女性を演じるチャレンジができたのは良かったのですが、撮影中は本当に大変でした(笑)。4人いた夫役の男性キャストがそれぞれオールアップするときに私も小さな花束を計4回いただきました(笑)」
――試写会では「お芝居は瞬発力が大切」と話していましたが、“ひとり4役”を演じるときの切り替えはどのようにしていたのでしょうか?
「常に自分自身を俯瞰して見ていて、身体の3分の2が役に入って、残りの3分の1の部分でで他の役を考える余裕を持ちながら演じている感覚でした。ひとつひとつの役にどっぷり入り込むのが理想ですが、今回はそういう感じではなかったかな。1話分の撮影が終わると1日空く間隔のスケジュールで、空いた1日で次の役のセリフを覚えて、どう演じようかと考えました。集中して役作りをする日が1日しかなかったので、瞬発力が大切だなと感じました」
――4人の夫役のそれぞれの印象は?
「皆さん役柄にうまくハマっていましたね。爽やかで真面目なイメージの小泉さんがUFOの話を真剣にするという異質でユニークな夫役になりきってました。大谷さんはスタイルがよくて凄くかっこいい。何をやっても様になるからこそ、そんな人が仕事ができない夫になるのが面白かったです。勝地くんは4人の中で一番良くできた旦那さんの設定。芸歴が長く、芝居をずっとされているので、包容力があって役柄とピッタリでした。小池くんは見た目が小動物みたいで可愛らしい人ですが、そのイメージと役柄の旦那さんが家では見せない顔を見せたときのギャップが凄く合っていました」
――4人の夫のキャラクターの中で、水川さん自身が好きなキャラクターは誰ですか?
「小池さんが演じた夫ですかね。旦那さんとして考えると一番しっかりしてますよね」
――撮影を終えて、作品の魅力をどうのように感じましたか。
「日常には嫌なことも素敵なことも面白いことも腹立たしいことも転がっている。日常を生きること自体が大変ですが、夫婦が夫婦の問題を乗り越えようとするのはとても輝かしいことだと思いました。夫婦じゃなくても日常を生きる幸せを噛み締めて日々過ごしたいです。女優さんは過保護にされますから、甘えずに生きていきたい。女優は凄い職業だと思います。周囲がケアをしてくれますし、仕事をする上では周囲のサポートに頼らないといけませんが、過保護にされていると意識して、生きなきゃいけないと思っています」
――今作は「悩む妻」が一つのテーマですが、水川さんは悩みごとがあるときはどのようにして解決しますか?
「悩みごとの種類にもよりますが、自分の中に落とし込んで考えることが多いです。それでもモヤモヤするときは自分が信頼する人に相談します。私の中になかった言葉をもらえたりすることがありますので。そして、最後は自分自身で咀嚼(そしゃく)して考えます。“こういうアドバイスをもらったということはそうなのかな”とか“そう言ってもらったけど、ちょっと違うかな”とか」
――続編のオファーがきたらどうしますか?
「どうするだろう(笑)。やれたらいいなとは思いますが、この4人とまた違う4人をつくらないといけないと思うと…60歳くらいにやりたいですね。もう少し人生経験を積んでからやりたいな(笑)」