国民栄誉賞励みにさらなる境地…羽生竜王「限界に挑戦したい」
2018年02月14日 05:30
芸能
誰もが簡単に手にすることのない栄誉。「改めて大変名誉ある賞を頂いた。これを大きな励みとして引き続き棋士として前向きに進んでいかなくてはという決意を新たにしました」と流れるように感慨を口にした。記念品の雨端硯(あまはたすずり)や熊野筆については「筆を使って書く機会が多いので、とても素晴らしい書に関する一式を頂きました」と感謝の弁を述べた直後に「ただ記念の品なので、もったいなくて使えるような感じはないかなと思っています」とサービス精神たっぷりの一言を付け加えた。
「年代が上がっていっても残せるものとか、指せる将棋というのもある。自分なりにできる限りの限界に挑戦していきたい」。柔らかなまなざしの奥に向上心の炎をちらつかせていた。
◆羽生 善治(はぶ・よしはる)1970年(昭45)9月27日、埼玉県所沢市生まれの47歳。故二上達也九段門下。82年六級で奨励会入りし、85年に四段昇格し史上3人目の中学生プロに。89年竜王戦で初タイトル獲得。96年王将戦で初の全7大タイトル同時制覇を達成。2017年12月に史上初の永世7冠を達成した。タイトル獲得は歴代最多の通算99期、現在竜王位と棋聖位の2冠。通算1960局で歴代2位の1394勝564敗(持将棋2)、勝率.712。96年内閣総理大臣顕彰。