城田優、人生初の女性役で新境地 エステ、脱毛、金髪化「役者はドM」
2018年02月15日 15:53
芸能
![城田優、人生初の女性役で新境地 エステ、脱毛、金髪化「役者はドM」](/entertainment/news/2018/02/15/jpeg/20180215s00041000206000p_view.jpg)
「自分の容姿と高身長を活かせる役として、ターミネーター、ヴァンパイア、女装キャラに興味があった。そこにきてまさかの女性役!素直に嬉しくて、お話を聞いた瞬間に二つ返事で引き受けた」と人生初の“ヒロイン”に役者魂も騒いだ。だがプライベートは「LOVE&PEACEな性格」ゆえに「最初の本読みの時に監督から『もっと強く!優君の優しさが出過ぎている』と何度も指摘された」と高圧的で毒気のある繭美の雰囲気を掴むのに一苦労。そこで私生活すべてを役として過ごすことに決めた。
まずは外見から。エステ、ムダ毛脱毛、眉毛も金髪にし、髪の毛も撮影でかぶる金髪カツラと同色にした。カツラをかぶれば地毛が見えることはないのだが、あえて地毛も染めた。ほかの仕事に影響が出る可能性もある。「でも金髪にするのが当然というモチベーション。逆にそれをしないという選択肢はありませんでした。僕からしたら地毛が金髪になっている方が役に入りやすく、選択としてイージー。鏡の中の自分を見た瞬間にスイッチが入るから」。
外見を同化させると、精神面も近づいてきた。「無意識のうちに言葉が荒くなって、友達とも何度も衝突しました。飲み会では『空気を壊すな!』と怒られて反省したり。役を引きずるタイプではない自分が、“役が抜けない”というか“役そのもの”になっていた」と苦笑い。
撮影中は物語の状況そのままで「(高良)健吾には一生分の罵声を浴びせたと思う。健吾は僕の言葉のサンドバックと化していました。布が破れて砂が漏れていたかもしれない(笑)。相手役が理解のある健吾で本当に良かった」と感謝しきり。鬱憤を晴らす形でストレス発散になったかと思いきや「その逆です。撮影中はナイフの刃をひたすら尖らせるようなイメージ。鋭利になるほど、イライラも増して、その刃先を誰かに突きつけたくなる。その矛先が健吾でした(笑)」。
クランクアップを迎えた瞬間は、抑圧から解放された気分で「“ヒャッホー!”って叫びました。これまでの映像作品の中でも圧倒的にきつかったから」と笑う。その分、達成感も高い。「こういう苦しみは二度と味わいたくないと思いながらも、『もっと凄い役よ、来い!』という自分がいる。結局、役者ってドMなんです」。苦労の末に手に入れた“女性”という引き出しには、まだ見ぬ俳優・城田優の可能性が詰まっていた。追いつめられる面白みを知ってしまったドMは無敵。恐れを忘れて、新境地を開拓し続けるから。(石井隼人)