藤井六段、杉本七段と視線合わさず…公式戦初の師弟対決始まる
2018年03月08日 11:10
芸能
注目度の高さを示すように、テレビカメラ11台を含む23社50人の報道陣が駆けつけた。開局前の対局室内には、ピリピリとした空気が漂った。
盤をはさんでお互いに時折、相手の方をチラッとは見るものの、視線は決して合わさない。軽妙トークと明るいキャラクターで普段、テレビの将棋解説で人気を集めている杉本だが、この日は厳しい表情で、口元をギュッと引き締めながら終始無言。対する藤井も普段の対局と少し勝手が違う感覚なのか、壁掛け時計を見る回数がいつもより多い。
午前10時、記録係が「時間になりました」と告げるが、先手番になった杉本はなかなか初手を指さない。扇子を手に取り、何か物思いにふけるように目を閉じるなどし、2分後にようやく【先】7六歩を打ち込んだ。師匠の一手を見定めてから藤井は熱いお茶を一口すすってから、【後】8四歩と応じた。杉本は中飛車を選択し、得意戦型で弟子に立ち向かった。
2月に四段から立て続けに昇段を果たした藤井は、1日の対局で公式戦連勝を13に伸ばすなど現在、絶好調をキープ。師匠に勝って“恩返し”を果たすかが注目を集めている。
持ち時間は各3時間で夕方以降に終局の見込み。対局の模様はインターネットの「将棋プレミアム」で生中継されている。