「何が半分、青いんだ?」永野芽郁 ヒロインとダブる天真らんまんさ「世界観壊さない」
2018年03月26日 08:00
芸能
オーディションでつかんだヒロイン役だった。実は17年に初主演した映画「ひるなかの流星」での役名も(与謝野)すずめ。「私が朝ドラのヒロインをやれるとしたら、この子(鈴愛)しかいないんじゃないか」との思いを心に置きオーディションに臨んだ。
不思議な運と縁に導かれ朝ドラの舞台へ。思い入れが強いからこそ、自身の演技で鈴愛の世界観を壊したくないと言い切る。「そこに存在しているだけで魅力的な、ほかの人にはない感性を持っていて、グサっとくる言葉も吐ける子。セリフをいかにちゃんと届けるか。ちゃんと言葉にして出せないとただの軽い子、自由奔放なわがままな子になってしまう」。愛されるヒロインを演じ切る。その一方で、「それができるか?見てのお楽しみということで。早く見たいな。でも怖いなぁ」。堅苦しさを感じさせないのも永野らしい。
病気で左耳を失聴するという難しい役どころ。耳栓を付けるなど、耳が聞こえない環境下で指導を受け、聴覚障害者から話を聞きながら少しずつ鈴愛に寄り添っていった。聞こえないはずの左側から振り返ってしまったり、芝居が制限されてとまどうこともあったが、次第に“無音”を意識することがなくなった。「今、鈴愛が入っているんだな。これが鈴愛になるってことなんだなって」。よりヒロインに馴染んだことを感じる瞬間だった。
劇中では、岐阜弁の口ぐせ「やってまった」が多く出てくるが、私生活でもエピソードがたくさんあるとか。寒い日に限って普段は選ばないミニスカートをはいて「やってまった」。早起きしなければならないのに夜中から本棚を作り始めて朝を迎え「やってまった」…。まさに鈴愛そのものだが、それでも「最近は行動に移す前に深く考えてから一番いい方向に行くことを考えるようになった。彼女のように“いっちゃえ!”っていう感覚で動くことはなくなったところは鈴愛より大人になったのかもしれません」と“アダルト感”もアピールして笑わせる。
これまでのヒロイン役といえば、緊張感や責任感を口にすることが多かったが「周りの人が何とかしてくれるはず。引っ張ってもらいます」とあっけらかんと話すなど、ここでも自然体がまぶしい。鈴愛の幼なじみ、萩尾律を演じる俳優・佐藤健(28)が「大スターになる」と評した18歳。高度経済成長期の終わりから現代を駆け抜けるヒロインとともに、永野がスターへの道を駆け上がる。