将棋の第43期棋王戦5番勝負の第5局は30日、東京都渋谷区の将棋会館で指され「永世棋王」の資格を持つ渡辺明棋王(33)が挑戦者の永瀬拓矢七段(25)に勝ち、対戦成績3勝2敗で6連覇を達成した。通算タイトル獲得数を20期とし、故米長邦雄永世棋聖を抜いて歴代単独5位に浮上した。
渡辺は昨年12月に竜王を失冠して1冠となり、今月には順位戦A級から初めて陥落。この日敗れれば14年ぶり無冠という状況から、自身唯一のタイトルを守り「本年度は厳しい結果が続いていたが、最後に棋王のタイトルが残りうれしい。4月から新たな気持ちで頑張りたい」と喜びを語った。永瀬の初タイトル獲得はならなかった。