桂歌丸 高座に上がる日はカラリと晴れてほしい 1カ月ぶり高座で仙台へ

2018年04月04日 11:35

芸能

桂歌丸 高座に上がる日はカラリと晴れてほしい 1カ月ぶり高座で仙台へ
3月21日に仙台の落語会に登場した桂歌丸 Photo By スポニチ
 落語家の桂歌丸(81)が3月21日に仙台の落語会に登場した。同18日に名古屋で出演予定だった落語会を体調不良で見送ったため、1カ月ぶりの高座。いつもと変わらない軽妙な口調で客席を笑いで包み込んだ。
 しかし、実はその2日前から、歌丸は息苦しさが治まらず、出演が危ぶまれるほど体の不調を感じていた。しかも、仙台までは横浜の自宅から4時間以上かけての車移動。体調不良と移動による体への負担を危ぐした周囲は、何度も主催者に休演の報告をしようと電話に手を伸ばしかけた。

 ただ、仙台の落語会には強い思い入れがあった。歌丸は4月1日にオープンした東北初の常設寄席「花座」の名誉館長。開場を前に、何としてでも仙台の人々に自分の落語を聞いてほしかった。そのため「当日の朝まで様子を見させてくれ」と周囲に強く頼み込んだ。そのかいあって早朝には体調も回復。無事に仙台へと向かうことができた。

 周囲も一安心だったが、関係者はため息まじりに「雨になると、体調が悪くなるんです」と空を指さした。確かに、息苦しさを感じ始めたという19日は終日雨。20日と当日の21日も雨模様の天気だった。

 天気の変わり目は風邪のひき始め、などと注意を喚起する言葉もあるが、実際に雨が健康に影響を及ぼすことはあるのだろうか?医療関係者に聞くと「湿度や気温など要因はさまざま。ただ、肺機能に持病がある人の場合は低気圧が原因の可能性が高いですね」と、むしろ気圧の問題だという。

 低気圧の時は空気が上昇して雲を伴い、雨を降らせるケースが多いわけだが、この空気の上昇が問題。「肺や気管を病んでいる人は吸った空気を押し下げる力が小さい。低気圧だと空気は上がろうとするので、それを押し下げるのに苦労する。すると体に酸素が十分に回らず、息苦しさを感じる場合があります」。

 19日からは急激に気圧が下がっており、肺の持病でボンベが手放せない歌丸には厳しい条件だった。それでも、なんとか高座を務めきった。関係者は「これから師匠が高座に上がる日は、とにかくカラリと晴れていてほしいね」と願っていた。
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