衣笠さん 球界一の洋楽通だった 絶妙センス“ブルーノ・マーズ+江夏の21球”
2018年04月25日 06:30
芸能
ディレクターの鳥井泰伸氏(45)は07年、衣笠さんが野球中継の解説のため足を運んだ西武ドームで、音楽の雑談で盛り上がった。その造詣の深さに驚き「番組をやりましょう」と提言。衣笠さんはレディー・ガガ(32)についても熱く語った。鳥井さんは「スタジオで体を揺らして踊っていらっしゃったのが印象的。移動時は常にiPodで音楽を聴いていた」と悼んだ。最後の放送は10周年を迎えた昨年5月4日。「あと10年やりたいね」と笑顔で話していたが、かなわなかった。
衣笠さんは同局の「ザ・トップ5」にも出演。15年10月、パーソナリティーで音楽ジャーナリストの高橋芳朗氏(49)が「もし今現役だったら、入場曲は何にするか」と質問すると、米パンクバンド「グリーン・デイ」の09年の楽曲「21ガンズ」を選曲。90年代中盤から現在まで世界的人気を誇るバンドで、高橋氏を驚かせた。
13年11月の「鉄人ミュージック」では、日本ではまだブレークしていなかった米歌手ブルーノ・マーズ(32)を紹介。「カウント・オン・ミー」という友情をテーマにした曲をオンエア。高橋氏によると「曲を流した後、79年の日本シリーズでの有名なエピソード“江夏の21球”の話を始めた」という。高橋氏は「あの時、マウンド上で江夏さんに“おまえがやめたら俺もやめる”と言ったのが衣笠さんだというのは聞いていた」といい、「何より、その思い出をブルーノの曲で表現するセンスにビックリした」と話した。
音楽だけでなく、若い頃はフォード・ギャラクシーやキャデラックを愛用するなど、アメリカンカルチャーにも精通していた衣笠さん。TBSラジオでは27日午後8時から、衣笠さんの追悼番組を予定している。