「半分、青い。」ヒロインの人生動かす「五平餅」 今後も節目に登場、一気に全国区に
2018年05月01日 09:30
芸能
ロケ地・岐阜県恵那市に伝わる郷土料理。同市の老舗店「あまから」ではこのゴールデンウイークで通常の2倍に迫る売れ行きとなった。同店3代目・西尾大介氏(44)は「昨日(29日)は仕込みを増やしたのに閉店前に売り切れた。五平餅の知名度が上がることがうれしい」と喜ぶ。恵那峡サービスエリアの五平餅の売り上げも倍増。恵那市観光交流課の関係者は「これで全国に広がる」と朝ドラの影響力に手応えを感じている。
永野芽郁も「凄くおいしい。好きです」と話している。スタッフによると、香ばしい香りが残るため、五平餅を使用した撮影の後は「食べたーい!」の声があちらこちらで上がるほど、出演者一同で今作をきっかけに好きになった。五平餅を焼く、鈴愛の祖父役の中村雅俊(67)と店をはしごしたスタッフもいるという。
ドラマの重要なキーアイテムでもある。28日の放送では、差し入れをきっかけに鈴愛が秋風と会うことができた。30日の放送では漫画家が「とてもおいしかった。売れますよ、これ」とおいしさの感動を鈴愛に伝え、そのために自分の弟子にすることを決めた様子が描かれた。
番組序盤からたびたび登場し、NHK関係者は「ここまでずっと伏線が張られていた」と話す。祖父が商店街を去る女性を慰める時に焼いて食べさせるなど、おいしさが心を動かすシーンとして描かれていた。それが一気に秋風の絶賛によって、ブームの兆しを見せ始めた。関係者は「今後も節目節目に登場し、終盤まで続く。鈴愛の人生を動かす重要な食べ物」と語る。
13年の「あまちゃん」では、舞台となった岩手県久慈市の郷土料理「まめぶ汁」が一躍有名になった。今作で脚本に盛り込んだのは岐阜県美濃加茂市出身の作者・北川悦吏子氏(56)。故郷の味の広がりとともに、ドラマの味わいもより深いものになりそうだ。