フジテレビ 春の3ドラマ“質”で復調の兆し
2018年05月17日 15:54
芸能
昨年を振り返っても、17年のドラマ(プライム帯)の中で最も高い満足度だったのはTBSの「陸王」4・12だったのに対し、最下位は「セシルのもくろみ」(7月期)3・09、続いて「突然ですが、明日結婚します」3・17(1月期)など、下位6作品がフジテレビの作品という不調ぶりだった。
データが残る12年4月期以降から振り返ると、フジのクール全作品が高満足度の3・7を超えたのは、杏主演「デート〜恋とはどんなものかしら〜」(期間平均3・87)や、草なぎ剛主演「銭の戦争」(4・03)などが放送された2015年1月期以来でその一度のみ。この春のフジのドラマが久々に好調なのかがわかるだろう。
好調の理由はどこにあるのか。視聴者の感想を見ると「コンフィデンスマンJP」は、「気楽に観られてしかも面白い。長澤まさみがブスにも美人にも見えてびっくり!」(43歳女性)など、詐欺師が主人公のハイテンションコメディという斬新なドラマだが、難しく考えず楽しめる点と主演の長澤まさみの見事な七変化が高満足度の要因。
「シグナル」は、「謎が多く先が見えない所が良い。そして毎回ドキドキしながら見るのも新鮮」(51歳女性)など、“過去と交信できる”刑事が主人公のSFミステリーで、視聴者の想像をかき立てる難解なストーリーと、時々ホラーのようなショッキングな映像演出もあり、視聴者をドキドキ感と同時に満足度も高めている。
「モンテ・クリスト伯」は、「だんだん面白さが加速してきている」(55歳女性)とあるように、満足度は初回から3・44→3・78→3・74→3・82と上昇傾向でさらに視聴者の心を掴んでいる。
ドラマは中盤戦に入った。最終回までさらに視聴者の満足度を上げることができれば、長らく低迷してきた“フジドラマ復活”の兆しが見えてくる。