歌丸さん告別式 木久扇 弔辞で明かした盟友の高座への執念「いつも勇ましくしていらした師匠」
2018年07月12日 05:30
芸能
1966年の放送開始から「笑点」に出演してきた歌丸さん。69年に大喜利メンバーに加わった木久扇は、誰よりも長く歌丸さんと共演してきた。それだけに「頭の中には楽しかったことしかありません」と語り、初めて2人で海外旅行をした時の秘話を明かした。
タイのバンコクの空港で飛行機を待っていた時のこと。歌丸さんが規制額を超えるドル札を持っていたことが分かり、木久扇は「兄さん、取り上げられちゃうよ」と一緒にトイレに行ったという。そして「トイレで裸になって体に(ドル札を)ペタペタ張り付けていたら、飛行機が飛んでっちゃって」というエピソードで会場を温かな笑いに包んだ。
歌丸さんの遺影は15年8月の東京・国立演芸場での高座姿。祭壇にはデルフィニウムなどの青い花と胡蝶蘭(こちょうらん)や菊が並べられ、歌丸さんの出身地である「横浜の海」をイメージしたものになった。隣室には「笑点」の司会台や番組で着用した緑色の着物にネタ帳など、ゆかりの品約50点が展示された。晩年使用した車いすは、ホイールに歌丸さんの写真をはめ込んだ特注品。生前は移動するたび歌丸さんの顔が回転し、見る者を笑わせたという。
木久扇は真っすぐ遺影を見つめ「いつも勇ましくしていらした師匠」と呼び掛けた。そして「ごゆっくりお休みになってください。ありがとうございました」と感謝の言葉で弔辞を締めくくった。