米アカデミー賞「人気映画」部門は見送り、監督や俳優らの反発受け

2018年09月07日 06:46

芸能

 米アカデミー賞を主催する映画界の最高団体、映画芸術科学アカデミーは6日、新設すると8月に発表した「人気映画」部門について来年2月の授賞式では設けないと発表した。興行成績や話題性などが高い作品という判断基準があいまいで、監督や俳優らから「アカデミー賞の質を落とす」などと強い反発が広がっており見送りを決めた。
 米メディアによると、同部門設置の背景には授賞式の視聴率が年々低下していることがあり、放送権を持つABCテレビの意向も働いていたとされる。アカデミーは声明で「新たな部門にはさらなる研究が必要だ」と釈明した。

 アカデミーは8月、「人気映画」部門の新設を発表したが、監督など約8千人のメンバーには一方的にメールで通知された。世界的に大ヒットを記録したアクションヒーロー映画「ブラックパンサー」に新たな賞を与えるのが狙いの見方が強かった。

 だが同作品に主演した人気黒人俳優チャドウィック・ボーズマンも米芸能メディアに「新しい賞がどんなものか分からない」と述べ、最も優れた映画に贈られる従来の作品賞を目指す考えを明らかにしていた。(共同)
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