東出昌大 主演作を3度目鑑賞 自画自賛「傑作だなって思っちゃいました」

2018年09月08日 19:46

芸能

東出昌大 主演作を3度目鑑賞 自画自賛「傑作だなって思っちゃいました」
映画「寝ても覚めても」ティーチインイベントに登壇した東出昌大 Photo By スポニチ
 俳優の東出昌大(30)が8日、都内で行われた映画「寝ても覚めても」のティーチインイベントに、濱口竜介監督(39)とともに出席した。
 本作は、2人の同じ顔をした男と1人の女を描く芥川賞作家・柴崎友香氏の同名恋愛小説を映画化したもので、東出が同じ顔をしていながらもまったくタイプの違う男・亮平と麦(ばく)の1人2役に挑戦。唐田えりか(20)がヒロイン・朝子を演じた。

 イベント前に行われた上映を観客と一緒に見ていたという東出は、亮平と麦のどちらの役に思い入れがあるか質問されると「時間が長かったのは亮平でした。麦は基本的には朝子なんですけど、興味の対象があっちこっちに行く、変わった彼だったので、演じていて好きだったのは亮平です。物語も亮平パートで帰結するので、亮平に対する思い入れの方が強かったと思います」。亮平と麦のように、実際に自分にそっくりな人に会ったことがあるか聞かれると「『東出、この前歩いていたでしょ』みたいに言われたことがあるので、ドッペルゲンガーはいるらしいです(笑)。会ったら死ぬというので怖いですね。黒沢清監督の『ドッペルゲンガー』という映画をオススメします」とコメントして笑いを誘った。

 また、本作のストーリーにちなみ、自分のもとを離れて別の男性のもとへ行った彼女が、再び自分のもとに戻ってくるということが実際に自分の身に起きたらどうするか聞かれると、東出は「(劇中では)もともとそう決まっていたかのように(麦が朝子を)連れていっちゃうんですが、超自然的な行いが目の前でなされたら『嗚呼、マジか…』ってなるだろうけどけど…(笑)。愛しい人がよそに行っちゃうことは巷では往々にしてある話だと思うので…どうなるんでしょうか、監督」と助けを求め、これに濱口監督は「泣き濡れるってくらいしかできないですかね」と答えて東出を笑わせた。

 続けて東出は、そのシーンについて「(戻ってきた朝子を)許す、許さないというのは、あの現場では不思議と考えていなかったです。感情の濁流みたいなところにいたので、考えなかったんだと思うんですけど、あの瞬間に思っていたのは、“こうなるしかなかった”って亮平は受け入れたんだと思いました」と話し、「でも、その“こうなるしかなかった”というのも、マイナスではなくプラスだと思うので、僕も亮平のその後はわからないので解釈は皆さまそれぞれだと思うんですけど、割とハッピーエンドな印象を受けました」と語った。

 さらに、劇中で1番ドキッとした朝子の姿を尋ねられると、序盤の麦とのシーンを挙げ「まだ朝子が若かったというのもあるかもしれないんですけど、麦に対して心配していた朝子を(麦が)持ち上げてクルクルってした瞬間に、さっきまでメソメソしていた朝子がもう笑ってるという素直さが新鮮に映りました」といい、「僕は関係者初号とカンヌと今日で3回目だったんですけど、3回目の今日が1番心にきちゃって、つくづく自分は凡人だなと思っちゃいました」と吐露。「自分が出ておきながら、今日見て傑作だなって思っちゃいました。こういう映画に今後も出続けたいなと思います」としみじみと語った。

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