安室奈美恵、故郷でラストライブ トークなし熱唱40分 最後まで“流儀”貫く
2018年09月16日 05:30
芸能
「参加してくださった素晴らしいアーティストに拍手をお願いします。そして会場に来てくださった皆さん、本当に本当にありがとうございました」
最後のあいさつはアーティストや観客に感謝しただけ。特別なメッセージも、特別なパフォーマンスもなかった。
登場したのは開始から2時間近くたち、ゲストが演奏を終えてから。黒いTシャツにパンツ、赤いロングブーツ姿。歌唱曲目などの詳細は解禁日が後日に設定されているため、この日は非公開だったが、安室は自身の曲を4曲、平井らとコラボで4曲を披露。出番は約40分で、歌とダンスを全力でやり切るとさっそうとステージを去った。
これが安室流だ。ライブでは曲間にトークを挟むことなく、パフォーマンスに集中。歌手やアイドルの活動スタイルが多様化する中、歌とダンスにこだわり抜いた。
その結果、ヒットメーカー小室哲哉(59)の元を離れても自分のスタイルを確立することに成功。自立した生き方が女性の理想の対象となり、歌手の枠にとどまらないカリスマとして人々を魅了し続けた。
約3500人の観客は、終演のアナウンスが流れても約10分の「奈美恵」コール。再登場の願いはかなわなかったが、京都から駆け付けた会社員の立尾友律恵さん(29)は「安室ちゃんらしいさっぱりとした最後。涙が止まりませんでした」と、最後まで貫かれた安室スタイルに酔いしれた。
ソロステージで歌ったのはベスト盤「Finally」に収録した最新曲ばかり。オールタイムベストのような選曲だった2〜6月のラストツアーとは対照的で、惜別ではなく新たなスタートを印象づけた。
丸25年の歌手生活にピリオドを打った安室。引退当日の16日に開かれる花火ショーに登場するのか注目される。