大杉漣さん最後の主演作 光石研 大杉さんのスーツ着用で「大杉さんと一緒に来た」
2018年09月21日 18:48
芸能
光石は「実は今日、ここに来る前に大杉さんのお墓にお参りに行ってまいりました。着ているジャケットもいただいた大杉さんのものです。だから、今日は大杉さんと一緒に来ております」と思いを吐露。「以前、僕は『映画は映っているものしかないんだよ。俳優の気持ちだとか、精神なんかは映らない』と偉そうなことを言っておりましたが、すみませんでした。この映画には大杉さんも魂、気持ち、すべて映っております。大杉さんの顔も、体も、手も全身が映っております。今日は俳優・大杉漣を浴びて帰ってください。そして、宣伝してやってください」と力強く語った。
古舘は「この映画は大杉漣さんの初プロシュース作品で、大杉さんはこれを機にもっと2作目、3作目を撮りたかったんだと思う。残念ながら最初で最後のものになりました。大杉さんの望みは多くの人に見ていただくことだと思う。きょうはそのスタートになります」とあいさつ。登壇者は口々に「この映画は大杉漣さんに尽きる」と作中の大杉さんの存在感について繰り返し、烏丸せつこ(63)も「漣さんもここにいらっしゃると思います」と大杉さんに思いを馳せた。
光石は本作で初の死刑囚役。「死刑囚というよりも、大杉さんの胸を借りて、大杉さんと2人だけのシーンを四つにやれるという喜びは大きくて、それがたまたま死刑囚だった」と感慨深げに語った。映画初出演となる玉置玲央(33)は「現場の雰囲気がとても良くて、大杉さんが作っていただいた空気の中でやれたというのが、初めてでしたけど、自由に伸び伸びとやらせていただいて、ありがたかったです」と語った。
佐向大監督はプロデューサーとして大杉さんの様子について「ケータリングもすべて大杉さんが用意してくれて、たまにはサラダも作ってくださった」と撮影でのエピソードも明かした。