「麻雀放浪記」斎藤工主演で35年ぶり再映画化、10年がかりアプローチ実った
2018年10月04日 05:41
芸能
![「麻雀放浪記」斎藤工主演で35年ぶり再映画化、10年がかりアプローチ実った](/entertainment/news/2018/10/04/jpeg/20181003s00041000522000p_view.jpg)
当初は「前作は奇跡の映画だから、ガチンコでやってもかなわない」と逡巡(しゅんじゅん)した白石監督。だが、哲が時空を放浪するタイムスリップというアイデアが浮かび「哲の持っている昭和の男の強さがゆがんだ現代社会に警鐘を鳴らし、新しい時代に何かを叩きつける一歩になる」と、小説を原案とした脚本を執筆した。
斎藤も「これは本当に麻雀放浪記か?と思うほど鋭角的でキテレツな世界観にあ然、ぼう然としながらも喉が渇き切るように最後のページまでめくっていた」とぞっこん。「これこそ邦画がいつの日か失った映画の持つ自由表現の行使。とんでもない作品が生まれる瞬間に立ち会えるのでは」と、麻雀技術の修練も積んで撮影に臨んだ。
現在の麻雀人口はゲームも含め500万人といわれ、今月からプロリーグ(Mリーグ)が開幕と人気復活の兆しが見える中で平成最終月の来年4月5日に公開。斎藤は「リメークというより新装開店、リニューアルに近い。すさまじい世界に酔いしれていただきたい」と期待を寄せている。
◇「麻雀放浪記」 戦後復興期を舞台に坊や哲、ドサ健、出目徳ら個性豊かな雀士が生き残りを懸けて激闘を繰り広げるアウトロー小説。1969年から「週刊大衆」で連載がスタートし、当時の麻雀ブームの火付け役となった。単行本は4巻で累計250万部。84年にイラストレーターの和田誠氏の監督で映画化。全編モノクロで真田広之(57)、鹿賀丈史(67)、94年に亡くなった高品格さんらが出演した。