桂文枝 初の自伝につづった母への感謝「赤裸々に書いてるんで激怒するかも」
2018年10月25日 15:17
芸能
師匠の5代目桂文枝が2005年に亡くなったのが74歳の時。「師匠の年齢を上回ったので」と半生を書くキッカケとした。構想2年、これまで出版した本は「喋ったことをまとめたものが多かった」。初の自伝は自らの手で、3カ月で書き上げた。母への感謝の思いが中心。「母の再婚も書かれてます。隠しておきたかったかも。今も98歳で元気にしてます。私のことは分からないけど」。関大の学生時代に始めた落語への想い、ラジオやテレビ出演、間もなく300作に到達する創作落語など、75年の半生が綴られている。
タイトルの「戦いで(そよいで)」は草や木が風に吹かれて、静かな音を立てながら揺れ動くこと。この文字を使った理由について「追い風、逆風といろんな風に抗ってきましたから」と文枝。創作落語を始めた時には「新しいこと、なにをやってるんだ」と逆風を感じたそうだ。ここ数年のスキャンダルについては「逆風?ないですね」と苦笑い。「読み返すと恥ずかしい。でも、同世代の人や、悩んでいる若い人に読んでもらいたい。いつかはいいことが待ってると」と自信を持って自伝を送り出した。