岸谷五朗 運命的な導きで話題作「中学聖日記」出演決断「神様がやれって言っている」
2018年11月28日 08:00
芸能
演出家の顔も持つ岸谷はバリ島で脚本を執筆中にオファーを受けたという。「たまたま10月にやるはずだった仕事が1月に変更になって、そういうスケジュールが空いた時に僕は脚本を書きにニューヨークによく行くんです。でもニューヨークは9月にすでに行っていたので、今回初めてバリ島に行って。バリは家具が面白い物が多いので見ていた。そうしたら『こういう役のお話がきています』と連絡があって。それが『バリ島で家具を作っている男』という康介の役。誰か今の僕を見てるんじゃないかと思いましたね」と苦笑いで当時を振り返る。
その後も「オファーから3、4日後に地元の人しかいないような海の家で食事をしていたら、1人だけ日本の方がいて、話してみたら『中学聖日記という作品にバリの家具を提供しているんです』って言うんです」と運命的な出会いも。「相手役の(晶の)母が夏川結衣さんだと聞いてさらに驚きました。夏川さんとは僕が企画した『私たちが好きだったこと』(1997年)という映画でヒロインをやってもらいました。僕と夏川さんが演じる2人のラブストーリーで、その2人の恋がうまくいっていて子どもが生まれていたらちょうど晶ぐらいの歳。その上、(夏川の)役名を聞いたら「愛子」。映画の時と同じ名前」と偶然の一致も重なり、「運命的だな、と。きっと神様がやれって言ってるんだなと思って『お引き受けします』とお返事しました」とオファーを快諾した。
役作りは「こんな特別な出会いをした役はこれまで芝居をしてきた中でも初めてです。普通、役作りって自分から入っていくもので、今回も本来なら役が決まってバリ島に行くのが普通。でもそれが全部先にできていた(笑)」と期せずして準備万端。「晶が父親に会うことが作品において1つのフックになると思います。想像していた父親ではないかもしれないけれど、能天気で島が好きで、全然違う世界からやってきたような人が晶の背中を押して、彼がまた一つたくましくなるきっかけになればいいな、と思って演じました」と見どころをアピールしている。