社会人落語日本一決定戦が3日、大阪・池田で開催され、滋賀県守山市在住の会社員・巻渕大輔さん(41)が優勝。優勝賞金50万円を獲得した。神楽家小粋こと巻渕さんは埼玉県出身。「桃太郎」のネタをアレンジし、何故、あの大きな桃が水に浮いて流れてきたのかなど、数字を羅列して理論的に解説した。審査委員長の桂文枝(75)も「皆の桃太郎へのイメージを裏切るよう面白く仕上がってました。年々レベルが上がってる。我々も勉強になる」と高評価した。
巻渕さんは中学生の頃から落語に興味を持ち始め、理系の大学で落研に。関西で就職し、現在は滋賀県守山市の研究所で働いている。「社会人になって落語をやめてたが、10年前に復活しました」。第2回大会に出場したが、予選で散々のデキで「今までで一番滑った」とそこから本腰を入れてリベンジを計った。「滋賀県は落語の文化がない。日本一の素人が滋賀にいることを知ってもらいたい」と琵琶湖畔に落語文化が根付くことを期待していた。