たけし、希林さんの演技は“格闘技”「相手の役者が踏みつけられるくらいの上手さがある」
2018年12月23日 23:05
芸能
たけしいわく、希林さんは「相手の役者が踏みつけられるくらいの上手さがある」のだという。相手の役者は熱演しているにもかかわらず、希林さんは芸をはぐらかす。たけしは「相手役がどう映ってるかってわかってんじゃないかな?セリフもあっちが目立っていると思うと、それをかぶして打ち消すような…」と、希林さんならではのやり方を力説した。
ヘタをすると演技自体が噛み合わなくなる可能性もあるやり方だが、「自分で芝居が取り込まれないように(している)」とたけしは言う。これは、たけしも敬愛する落語の神“五代目古今亭志ん生”の「客を引っ張る力」にも通ずるのだとか。志ん生は「ちっちゃな笑い、どんどん取っていって、本ネタになる時、あの人、声張る」という。たけしは「役者さんでもそういうとこ(客を引っ張る力)はシビアだよね」と語った。
たけしから見ると、希林さんと相手役者とのやり取りは、まさに“格闘技”。「どっちが強いかって見せるように。(希林さんは)勝とうとするよね」と、たけしは吐露した。
また、映画「アウトレイジ」に出演した俳優・西田敏行(71)についても言及。撮影時は病気で「スタジオまで4人で抱えてきて、背広も着させて」といった状況で、とても撮影どころではなかったという。しかし「ヨ〜イ!」の声がかかるとシャンとし、「カット!」の声がかかると倒れこむの繰り返し。西田の役者魂を感じさせるエピソードだった。たけしはさらに、「役者は『用意スタート!』って言葉で若返るんだよな」と、常人にはありえないパワーがあることを明かした。