内田家の墓に眠る希林さん「死んだ後は同居ね」 40年以上裕也と別居も冷めなかった夫婦愛
2018年12月24日 05:30
芸能
がんを患った希林さんは、体のことを考え、近年は撮影が慌ただしいテレビドラマから映画へかじを切っていた。最期の時が近づいても普段通りの生活を心掛け演技に集中し「万引き家族」「日日是好日」「モリのいる場所」はいずれも高い評価を受けた。「日日是好日」では呼吸音の荒さが画面を通しても聞こえるほどで、映画関係者は「文字通り命を削りながら作品を残した」と話した。
告別式では内田家の人々が希林さんの思いを代弁した。也哉子が弔辞で、希林さんの書庫で見つけた裕也からの手紙を紹介した。結婚1年後の74年に書かれたもので「俺の夢とギャンブルで高価な代償を払わせていることは、よく自覚しています。本当に心から愛しています」。40年以上別居しながら離婚をしなかった2人。裕也には複雑な思いを抱いていた也哉子だが、母・希林さんが常に「“お父さんにはひとかけらの純なものがあるから”と言っていた」と明かした。
本木も希林さんが入院中に「(裕也に)会いたい」と繰り返していたことや、荼毘(だび)に付された後に裕也が顎の骨を拾ってポケットに入れて持ち帰ったことなどを報道陣に伝えた。
残された遺族2人が口にしたのは希林さんの功績や人柄ではなく、いかに希林さんが裕也を愛し、優しく見つめてきたかだった。その“おくりびと”としての在り方に多くの人が胸を打たれたのだった。(特別取材班)