「いだてん」大河史上異例の注釈テロップが流れる理由
2019年01月12日 09:30
芸能
6日放送の第1回には、嘉納治五郎(役所広司)がジェラール駐日フランス大使から五輪参加の話を持ちかけられるシーンが登場。当初、ジェラールが嘉納に会いに来る場面が書かれていたが、自身の研究に基づき、嘉納がジェラールに会いに行く場面に修正した。
真田氏は「史実の証拠があるものは修正する。それでも、ドラマを面白くするため、そうしたいというものもある」と話す。
例えば、第1回で、金栗四三(中村勘九郎)が頭から血を流したように顔を赤く染めて走るシーン。雨で金栗の紅白帽子の赤い塗料が流れ、顔が赤く染まっていたのは史実。その赤い模様が歌舞伎の隈(くま)取りのようになっていたのは創作だ。
真田氏は「たぶん、ああいう模様にはなっていなかっただろう。ただし、違うという証拠もない。可能性がゼロではないものは修正しない」と語る。そこに、面白いドラマ作りのための、史実とフィクションのせめぎ合いがある。
毎回、物語の最後には「このドラマは、史実を基にしたフィクションです」と、大河史上異例の注釈テロップが流れる。NHKの訓覇圭チーフ・プロデューサー(51)は「どこまでが史実でどこまでがフィクションかということを楽しんでもらえるのでは」と話している。