白川和子に田中絹代賞 市原悦子さんに憧れて女優の道、両親に感謝
2019年01月23日 05:30
芸能
「女優の概念を変えたのが田中さん。ただきれいとか、華やかとか、艶っぽいとか…女優という職業はそんなものじゃないと、切り開いてくださった」
12日に82年の生涯を閉じた市原悦子さんに憧れて女優の道に進んだ。71年に日活に招かれ、折からの経営難に文字通り一肌脱いだのが「団地妻 昼下りの情事」だった。大ヒットして「ロマンポルノの女王」と呼ばれたが、「妹の婚約が破談になったり、防衛庁勤務の父が辞める辞めないのすったもんだ…」と波乱の女優人生を歩んだ。それだけに「まず感謝したいのは亡き両親。妹も喜んでくれた」と感無量の表情だ。
73年の結婚を機に女優業から離れ、3年後に長谷川和彦監督の「青春の殺人者」で復帰。79年に今村昌平監督の「復讐するは我にあり」に出演してからは一線で活躍し「黒い雨」「凶悪」などで存在感を示してきた。
25日公開の「二階堂家物語」は河瀬直美監督(49)のプロデュース作。「『青春の殺人者』で原田美枝子さんの母親役を演じましたが、『二階堂家』では原田さんの娘さん(石橋静河)が孫の役」と親子2代との共演に感慨深げ。「生きてるうちが花」と、6回目の年女は猪突猛進を誓った。