違法ダウンロードに刑事罰 漫画など静止画に適用拡大 文化審議会が最終報告案
2019年01月25日 13:12
芸能
有償で提供される著作物のダウンロードを対象に想定しており、映像や音楽と同様、2年以下の懲役か200万円以下の罰金またはその両方を科すのが適当とした。
抑止効果を高めるため、悪質な海賊版だけでなく、個人のブログや会員制交流サイト(SNS)に取り込まれた違法著作物も罰則対象となる見込みだ。
また利用者を海賊版サイトに誘導する「リーチサイト」の運営や、リンク情報の提供に対しても刑事罰を導入するべきだと明記。罰則の内容は政府が今後検討する。
この日の会合で委員の一人は「文章などの静止画は、知的な生産活動の資料として収集されている」と指摘し、著作物全般を違法化の対象とすることに慎重な見方を示した。別の委員は「海賊版対策は海賊版サイト限定で行うべきではない」と述べ、個人による違法ダウンロードも規制対象とする必要性を強調した。
政府は、海賊版サイトの閲覧を強制的に止める「接続遮断(ブロッキング)」の法制化も目指したが、有識者会議で慎重論が相次ぎ、断念した。(共同)