倉本聰氏、闘病中の八千草薫から電話「悪い状態ではない」 風吹ジュン、代役オファー「驚いた」
2019年03月13日 14:56
芸能
倉本氏は「おととし、やすらぎの郷が終わりまして…。テレビ朝日の会長に言われて慰労してもらえると思ったら、再来年もやれと言われまして」と切り出し、「(焼き肉店「叙々苑」の)游玄亭で熟成肉をごちそうになって、ハニートラップにあったように引き受けてしまった」と続編誕生の意外な経緯を明かした。長い脚本家生活の中でも「1年間というのは初めて。体がもつんだろうか、とにかく必死になって、おととし暮れから書きはじめた」と説明。だが「途中、手術して入院して…と十月十日で書き上げました」だと苦労を語った。
ところが今度は八千草を病が襲った。「昨年1月にすい臓がんの手術をしたけれど、肝臓に転移。今頃申し訳ないけれど、何とか下ろしてほしい」と八千草からの電話を受け、「道」の出演は急きょ降板に至ったという。
この日の会見前にも、八千草から電話をもらったそうで、「出られなくて申し訳ない。悪い状態が出ているわけではなく、これなら出られたかも」と近況を紹介するとともに、倉本氏は報道陣に向け「そっとしておいてあげてほしい。いじられるのが一番つらいことなどで」と気遣った。八千草の「道」での出演はかなわなかったが、「やすらぎの郷」のその後を描いた部分はすでに5話撮っていて、八千草は九条節子役として「最後まで出演されます」と話した。
前作では石坂浩二(77)演じる脚本家・菊村の亡くなった妻・律子を演じ、八千草の代役として、しのを演じることになった風吹は「突然の話で驚きました。70代という大きな山に登る計画を立てていましたところ、それよりも大きな山が現れて…。せめて八千草さんには楽しんでもらえるような、しのを演じたい」と話した。
しのの思春期を演じる清野菜名(24)は「前回に引き続き、別の役で出演できてうれしい」とし、「八千草さんには、一緒にがんばろうと言っていただいて…。残念な気持ちはありますが、その気持ちを入れて最後までがんばりたい」と意気込みを語った。
石坂は「とにかく続編で役をいただけることは、役者にとっては非常にうれしいこと。一次試験を通って、二次試験かなという気持ちで臨んだ」と身を引き締めた。