テレ東、音楽番組制作の裏側 「名曲ベスト100」最大の“難関”は楽曲の使用許可取り
2019年04月06日 08:00
芸能
番組制作において時間を要するのが、楽曲の使用許可を取る作業。星プロデューサーは「1曲ずつ使用許可を取っているので、やはり100曲分となると大変ですね。放送直前に何らかの理由で急に使用NGになったり、“1秒あたりいくら”という使用料も許諾先によって変わってくるんです」と苦労を語る。
時には楽曲の許諾先が不明な場合も。「かなり古い曲だと、許諾先がどうしても見つからないこともあります。あと、海外のアーティストの楽曲の使用許可を取るのは、申請を英語でしなければならなかったり、なかなか許諾先にたどり着けないことも多いので大変ですね」とエピソードを明かす。
番組に込める思いは「名曲を幅広い世代に届けたい」というシンプルなもの。100曲の選曲については「解散したグループの映像などは、他の歌番組があまり使っていないことも多いので選ぶのに少し勇気がいります。でも“曲そのものを大事にしよう”という思いで、そういった楽曲もなるべく多く選ぶようにしています」とこだわりを語る。
ベスト100以外にも、豪華スターや伝説のアイドルの貴重映像を公開。今回のイチ押しは、シンガーソングライターの竹内まりや(64)がビートルズの名曲「Let It Be」を歌うレア映像。星プロデューサーは「会社にあったテープは消去されていたのですが、テレビ東京のOBの方が保存していて見つかった映像なんです」と明かす。
以前に比べてゴールデンタイムの音楽番組が減少傾向にあるテレビ業界。星プロデューサーは「テレビ東京には地上波ゴールデンの音楽番組がありません。音楽番組を担当している者としては、月に1回でもいいので継続的に番組をお届けしたいですね。音楽をネットで聞ける時代に、テレビで音楽番組を放送することの意味を考えながら番組をつくっていきたいです」と今後の“野望”を語った。