松井玲奈 デビュー短編小説集に感慨 映像化に期待も「出たくない」
2019年04月06日 15:00
芸能
そんな書籍が完成し「自分の書いた文章が本になって、それが本屋さんに並んでいるというのがすごく嬉しいなって気持ちです」と声を弾ませた松井。実体験はほぼ書かれていないそうで、アイデアに関しては「街中で見た女の子のかかとに貼られている絆創膏に違和感を感じたり、好きなブリューゲルの絵からインスピレーションをもらったり、いろんなところからアイデアをもらって、自分なりに物語にして書いてみました」と明かした。
また、長編小説に挑戦したい気持ちはあるか尋ねられると「今回、短編を書いてみて、体力と持久力がいるなと思いました。短距離走と長距離走みたいに使う筋肉とエネルギーが違うので、まだ自分には難しいかなと思います。ちょっとずつ距離を伸ばせていけたらいいなと考えています」とし、次回作については「今回はジャンルもテーマも“食”というところだけ共通していて、バラバラの物語を6本書いたので、連作短編を作れたらいいなと思っています。ここから1年以内に新作を書いてどこかで発表できたら」と構想を明かした。
帯には作家の島本理生氏と森見登美彦氏からのコメントが寄せられているが、2人のことがすごく好きという松井は「宝物のような特別な帯になりました」と笑顔。2人のように文学賞を取ってみたいか尋ねられると「いつか取れたらいいなと思いますが、まずはたくさんの人に手に取ってもらって、この本に出会えてよかったって思っていただけるものを作っていけたらいいなと思います」と吐露。さらに「映像になったら面白いだろうな」と期待を寄せつつも、自身は「出たくない」といい「私は書いた人を投影せずに読むことが多くて、この作品も自分を投影しないで読んでもらえるように、自分から離れた人たちの物語を書きました。映像になって自分が出てしまうと“松井玲奈”という人が出てきちゃうのかなと思うので、物語を一番正しい形で届けたいなという風に思っています」と語った。