藤井聡太七段 令和初黒星 都成竜馬五段に敗れ棋王戦挑戦者決定T進出ならず
2019年05月28日 19:00
芸能
振り駒で先手となったのは都成。このケース、戦型は中飛車や雁木(がんぎ)に誘導するのが通例だが、この日は相掛かりだった。これを真っ正面から藤井が受けて立ったことで序盤から力戦に。だが、結果的には持ち時間をほぼ使い果たしてしまい、持ち味の終盤力も発揮できない展開になってしまった。
事前の予想と違い、多少の困惑があったのかもしれない。終局後は「もう少しやり方はあったかと思うが、形勢判断や読みも自分の弱いところが出てしまった」と反省。タイトル挑戦への道のりの険しさを改めて痛感しながらも、悔しさをかみ殺しながら「やっぱり近道はない。力を付けて目指していくしかしょうがないと思う」と最後は前を向いた。
これでトーナメント進出をすでに決めていた師匠・杉本昌隆八段(50)との、本戦における初の師弟そろい踏みもお預けになった。藤井はこれが今期および令和を迎えて以降、初黒星(未放送のテレビ対局は除く)。
棋王は、藤井が今年度獲得できる可能性のあるタイトル戦4つのうちの1つだった。残すのは大阪王将杯王将と竜王、王座の3つ。