藤井聡太七段 竜王戦決勝T初戦で勝利 挑戦者決定3番勝負進出へあと3勝
2019年06月28日 20:09
芸能
物々しい雰囲気が漂う中、藤井はいつも通り早めに入館。対局中はパトカーのサイレンが鳴り響いていたが、終局後は「まったく気にならなかった。普段通りの気持ちで対局に臨むことができた」と高い集中力を発揮していたことを伺わせた。
この日、対戦した近藤とは過去4戦3勝と好相性だが、唯一喫した黒星が今年2月に順位戦C級1組の対局でのもので、その結果、昇級を逃してしまった痛恨の1局だった。
そんな因縁の相手に、終盤にリードを一気に広げて快勝。3年連続3度目の本戦で、悲願のタイトル初挑戦を目指しているが「遠い道のりですが、目の前の一局一局に全力を尽くしてやっていければ」と気を引き締めた。
一歩前に歩を進めたのは確かだが、今後はさらに厳しい道のりが待ち受ける。
次戦は来月5日、前王将の久保利明九段と対戦し、そこで勝っても豊島将之3冠(名人、王位、棋聖)、渡辺明2冠(王将、棋王)が待ち受ける。この3人を倒して、ようやく別ブロックを勝ち上がった棋士との挑戦者決定3番勝負に臨める。そこで2勝して、ようやく冠保持者の広瀬章人竜王(32)に挑戦できる。
難敵揃いのまず3局。ここを勝ち抜けるかどうかが、天才棋士の成長度を測る絶好のバロメーターになりそうだ。