飯豊まりえ「サイン」意志が強い景に共感「だから寄り添いたい」
2019年07月02日 10:30
芸能
大森は民放連続ドラマに単独では初主演となる。共演経験がある飯豊は、「初対面ではないので、やりやすいです」と笑顔。再共演が決まると、大森から「セリフ多いね。かけ合い多いね。頑張ろうね」と励ましの言葉をかけてもらった。「役柄上は大森さんにずっと嫌われている役なんですけど、大森さんを一生懸命サポートして、撮影以外では好きになってもらえるように頑張って演じたいです」と毎日が全力投球だ。
女優としては、これまで学園ドラマなどへの出演が多く、演じてきた役は「明るいか、暗いか両極端」だった。「はかない、せつない、心に闇を抱えた女の子の役なども多かった。今回のように、先輩に対して立ち向かっていくような、強い女の子はあまり演じたことがないんです。その点でも今回はすごく楽しみで、どういうふうに演じようかと、現場の雰囲気を見ながら探り探りで」と役と向き合っている。
素顔の飯豊は今回の役に近いという。「意思は強い方ですし、ぽかんとしているタイプでもないので中園景ちゃんには共感できる部分も多い。だから寄り添いたいなぁ」と親近感を抱いている。見せどころについては、「回を重ねるごとに中園景ちゃんの意外な過去が見えてくる。6話あたりからはハードなシーンも多くなる。叫んだりとか。そこが頑張り時です」と肝に銘じている。
「サイン」は韓国で2011年に大ヒットしたドラマのリメイク。不都合な“事実”を隠ぺいする権力社会に対して、遺体の“声なき声”に耳を傾け続ける法医学者たちが立ち向かっていく物語。「自殺として運ばれてきたご遺体が、解剖してみたら他殺だったみたいな。正義と悪が戦っていく。一話完結で、死因は何だ?犯人は誰だ?みたいに進んでいく。一話見逃したら着いていけない展開ではないので、いろんな方に見ていただけるのでは」と幅広い層に視聴を呼び掛ける。
21歳。女優業に軸を置きながら、年上の女性向け雑誌「Oggi」でモデルとして活動。「たまに、『30代向けのファッションには、ちょっと若すぎない?』『ちょっと違うでしょ』とか言われちゃうんですけど…」と、批判的な声にも耳を傾ける。その上で「こちらのコンセプト的には、こういうコンサバの洋服を20代が着ると、抜け感があって、こういうふうにも着られるんですよなんて発信させて頂いているところを見て頂けたら。30代の雑誌だから私には『まだ早いかな』と言う方もいらっしゃるんですけど、そう言う人たちも(雑誌を)手に取って見て頂けたらいいな」と前向きだ。
雑誌の売り上げが伸び悩む中、「モデルのお仕事を頂ける環境はありがたい。楽しんで、女優のお仕事とは違う感覚でやっています。着させてもらっている、という感覚。私は、どちらかというと洋服を邪魔したくないので、洋服が素敵に見えるように」が、モデル業と向き合うスタンス。「なるべく周りに迷惑がかからないように頑張りたいな」と思って向き合っている。
今年は、同局の大作ドラマ「白い巨塔」にも出演。劇場版アニメ「シティーハンター」や、ポケットモンスターの実写版「探偵ピカチュウ」で声優にも挑んだ。ドラマは硬派な作品が続く一方で、家族向け作品にも関わるなど、仕事の振れ幅が大きくなってきた。CMは8社に起用されている。
令和になってからのドラマ撮影は、「サイン」が初めて。「楽しめたらいい。スタッフさんと触れ合う時間だったり、現場がすごく好きなので。そこですね。一番大事にしているのは。撮影期間も3カ月と長いので」と自然体で臨んでいる。「私、構えたりしないので。もう気付いたら撮影だ、みたいな。仕事は幅広くやって経験を積まないと。チャンスがあるんだったら、いろいろやっていきたいですね、令和」と新時代も仕事を楽しみ続ける。
◆飯豊 まりえ(いいとよ・まりえ)1998年(平10)1月5日生まれ、千葉県出身の21歳。2008年の「avex kids×ニコ☆プチ公開モデルオーディション」でグランプリ受賞。12年4月放送のフジテレビ「世にも奇妙な物語'12春の特別編」でドラマデビュー。現在は同局「にじいろジーン」(土曜前8・30)でMCのほか、「ニューバランス」ウィメンズアンバサダーも務めている。超刊スポニチ「マチメシ!!」のレギュラーとして町の中華、洋食、食堂などをリポート中。1メートル67。血液型B。