イッテQ! 審議対象以外に19の祭りも変更して放送 BPOが判断
2019年07月05日 17:13
芸能
また、過去に不定期で開催された祭りに対して「年に一度」と紹介したケースは9件。開催地の撮影許可などの事情で撮影場所を変更したケースは3件。元の行事の原型を失わない範囲でルールやコースのアレンジを要請し、認められたケースは3件。ロケスケジュールや演出上の理由で開催時期の変更を要請し、認められたケースは3件。計21ケースのうち、一つの祭りで重複しているのが2件あった。
これらはタイ、ラオス、ミャンマーで開催されており、いずれも審議対象の2件と同じ70代の現地の男性コーディネーターが関わっていた。同委員会は「日本の制作スタッフが、特定のコーディネーターに対して、元の行事からのルール変更、開催時期の変更を要請することが少なからずあったことがうかがえる」と指摘した。
審議の対象となった2件は、「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」のコーナーで、2018年5月20日に「ラオスでの祭り」として放送された「橋祭り」と、2017年2月12日に「タイでの祭り」として放送された「カリフラワー祭り」の2つの企画。同委員会は「放送倫理違反があったと言わざるを得ない」と判断した。「2つの『祭り』は、番組のために現地で用意したものであった」と結論づけた。それぞれの「祭り」について十分な確認をしないままに、「年に一度の」「前年王者」「今年も優勝の呼び声高い強豪」などのナレーションやスーパーをかぶせて、「出演者がもともとある祭りに参加しているように視聴者を誘導した」と指摘。この点で「多くの視聴者が番組に求める約束に反したものだったと言われても仕方がない」との見解を示した。