仲邑菫初段、AIに悔しい敗戦…「相手?強かった」とひと言
2019年07月10日 19:03
芸能
敗れた仲邑初段は母・美幸さん(39)によれば昨秋頃からAIを使うようになったそうだ。この日は対局中から何度も唇を噛む仕草を見せ、敗戦後は悔しそうな顔でニコリともせず。「相手?強かった」とひと言だけ発し、「最初から最後まで?」の問いかけに頷いただけで会見を終えた。
仲邑初段の相手となった「GLOBIS―AQZ」の「強化学習1日目」バージョンは日本棋院、日本棋院理事も務める堀義人代表(57)のグロービス、昨年の第2回世界電脳囲碁オープン戦で世界2位となった囲碁AI「AQ」の開発者・山口氏、囲碁AI「Raynz」のトリプルアイズの4者による共同プロジェクトで開発するAIソフト。世界で通用する若手の日本棋士育成が目標だ。過去の棋譜などは使わず、2月からプログラムを開発。強化学習1日7時間で50万局をこなして、データを蓄積した。「レベルは仲邑初段と五分五分でしょうか。プロと対戦して腕試し。人間と対局してAIが深層学習します」と山口氏は対戦前に説明。対局後は「途中でコンピューターが止まらなくてよかった。仲邑初段は考え方が非常にしっかりしている。小さい頃は早打ちだったりするのに、序盤から時間を使っていた」と語った。
19日に東京で、囲碁AI「GLOBIS―AQZ」の5日間データを蓄積した「強化学習5日目」バージョンと、グランドチャンピオン戦2018年度優勝棋士の芝野虎丸七段(19)が対戦する。「強化学習5日(バージョン)なら超人間級になってると思います」と山口氏。この囲碁AIは8月に中国・山東省で開催される「2019 中信証券杯 第3回世界電脳囲碁オープン戦」での優勝を目指す。もちろん、今年4月に新設された英才特別採用推薦棋士第1号の仲邑初段ら若手棋士たちが、世界トップレベルで戦う力をつけるのに役立てるためだ。