箱根駅伝経験の和田正人「いだてん」でNHK山本照アナ役「まさかのマラソン選手を実況する側」
2019年08月26日 17:00
芸能
和田が演じる山本アナは第35回(9月15日放送予定)から登場。少年時代から相撲に熱中し、新聞社で相撲記者として勤務した後、NHKに入局。相撲をはじめ、スポーツ実況のアナウンサーとして活躍した。1936年(昭11)のベルリン五輪は、「前畑(秀子)、頑張れ」の河西三省アナウンサー(トータス松本)とともに現地に入り。日本がメダルを獲得したマラソンなどの実況を担当した。
和田は「まだ、主人公や主役が発表される前のこと。“2019年の大河ドラマのテーマは『東京オリンピック』”と聞いて、すぐにマネジャーに『昔のオリンピックの話だったら、絶対に金栗四三っていう人が登場するから、この役がやりたい!マラソンランナーの役なら走れるし!』と伝えました。後日、まさにその金栗さんが主役だと発表されて、すぐに打ちのめされました(笑)」と回想。
「その後も何かしらの形で出演させていただけたら、うれしいなと思いながら放送を見ていたのですが、マラソンの話は前半なので、経験を生かせる場面はもうないかなと思っていたんです。そうしたら、まさかのマラソン選手を実況する側で声を掛けていただけました(笑)。意外でしたが、この2年ぐらい、NHKラジオの箱根駅伝の放送にゲスト解説のような形で出演させていただく機会があったので、その経験を生かせるなと、うれしく思いました」と山伏・松下常慶を演じた17年「おんな城主 直虎」に続く大河出演に小躍りした。
役作りについては「実際の実況のテープを聴くと、興奮しながら話していても聞き取りやすいんです。滑舌については、ある程度自分自身で訓練したのですが、いざお芝居としてしゃべると、なかなか舌が回らない。アナウンサーはさすがだなと思いました。さらに、今回演じる山本照アナウンサーは少し昔の方なので、今よりもお堅いというか、抑揚があまりない。淡々と話す中に感情を込めるという作業が難しかったです」と苦労を明かした。
「ベルリンオリンピックの時代は、世界的な政治情勢の中で“オリンピック”というものに違和感が生まれていきます。その後、せっかく決まった1940年の東京オリンピックも戦争の影響を受けてしまう。一度そういった挫折を経て1964年の東京オリンピックが開催されるのは、まるで絵にかいたようなドラマですよね。『いだてん』には、オリンピックを開催するにあたって、どれだけの人が苦労して誘致したか、表舞台だけじゃなく裏舞台の人間模様まで描かれています。それを知って来年の東京オリンピックを迎えるか、それを知らずに迎えるか。味わい深さが全然違うと思いますし、海外から大勢いらっしゃる人たちをどうもてなすかという、国民の受け構え方も変わってくるんじゃないかと思います。ここから先の展開は『いだてん』という作品としても当然見てもらいたい部分だし、それ以上に来年、東京オリンピックを迎える日本国民として是非見てほしいと感じています」と呼び掛けた。