羽ばたけフレッシュマン!今年はどんな逸材が飛び出すか
2019年10月07日 09:00
芸能
この2人の共演もうれしかった。物語のキーマンとなる「かけ子」を演じた高杉真宙(23)と詐欺アジトのリーダー“店長”を演じた玉置玲央(34)だ。ともに毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞に輝いている。
高杉は黒沢清監督の「散歩する侵略者」の演技が評価されて2017年に受賞。玉置は翌18年、佐向大監督の「教誨師」で栄誉に浴している。この作品は故大杉漣さんのプロデュース作でもあった。
賞をステップに大きく羽ばたいてくれるのは何よりだ。ちなみにスポニチグランプリ新人賞は1983年に設けられ、第1回は「十階のモスキート」の崔洋一監督と、「時をかける少女」の原田知世(51)に授与されて歴史の幕を開けた。
ここから斉藤由貴、仲村トオル、高嶋政宏、南野陽子、宮沢りえ、阪本順治監督、牧瀬里穂、松岡錠司監督、石田ひかり、竹中直人、池脇千鶴、広末涼子、三谷幸喜、田中麗奈、柴咲コウ、西川美和監督、上野樹里ら、そうそうたる映画人が名前を刻んできた。
2005年から俳優に限定して授与されるようになり、満島ひかり、染谷将太、東出昌大、三吉彩花、星野源、小松菜奈、野田洋次郎、中条あやみらが選出されている。
18年に「菊とギロチン」で受賞した木竜麻生(25)もNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(はなし)~」で1932年のロサンゼルス五輪に出場した競泳選手「松澤初穂」役で出演している。「ケンとカズ」で16年に受賞した毎熊克哉(32)は10月19日から始まるNHK土曜ドラマ「少年寅次郎」(後9・00~全5回)で寅次郎のぐうたらな義理の父親「車平造」を演じている。
今年もそろそろ候補者の絞り込みが始まる。一度しかもらえない新人賞。どんな大器が栄冠を勝ち取るか、楽しみな季節の到来だ。