女優・西野七瀬は明るくてよくしゃべるんです――4月“お仕事ドラマ”本格挑戦、さらなる成長を

2020年03月29日 10:00

芸能

女優・西野七瀬は明るくてよくしゃべるんです――4月“お仕事ドラマ”本格挑戦、さらなる成長を
様々な表情を見せる西野七瀬(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 女優の西野七瀬(25)の演技から目が離せない。2018年12月に乃木坂46を卒業し女優としての活動を本格化。昨年4月期の日本テレビ「あなたの番です」では物語の重要な黒幕としてアイドルらしからぬ役柄で視聴者を恐怖に陥れた。4月期からは“お仕事ドラマ”に本格挑戦。アイドルから女優へ――。新たな肩書となり、役者としての成長を誓う。(吉澤 塁)
 「演じるのは楽しいです。難しいから…。それが楽しいし、難しいと思えなかったらお芝居をやりたいとは思わないですね」。語り口はおっとりとしているが、言葉には力がこもる。

 「女優」という肩書となり、大きな注目を集めた作品がある。昨年4月期から2クール連続で放送された日本テレビ「あなたの番です」だ。マンションの住人が次々と殺害されるというミステリー作で、衝動を抑えられず殺人を繰り返すサイコパス役を見事に演じきった。

 きらびやかなアイドル像とはかけ離れた役柄は、視聴者にも大きなインパクトを残した。「反響はたくさんありました。いろいろな人に“怖い”と言ってもらって…。いまだに“殺される”とか言われるんです。複雑ですね」と苦笑いを浮かべる。

 アイドルとしては華々しいキャリアを送ってきた。1期生として乃木坂46に加入し、12年2月にデビュー。18年12月に卒業するまで最多7度のセンターを務めるなど、文字通りグループを引っ張ってきたメンバーの一人だ。

 グループ在籍時にもドラマなどへの出演はあったが、現場での過ごし方には変化がある。「ちゃんと人とコミュニケーションを取るようになりました。その理由は分からないのですが、なんで今まで取らなかったんだろうと思います。卒業するまではそう思ったことがなかったので、不思議な気持ちです」。生身でぶつかる演技の世界に身を投じることで、性格も社交的になった。

 現在撮影中のフジテレビ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」では主演の石原さとみ(33)をはじめ、積極的に共演者と会話をしている。「この前も私がカードゲームを持ち込んで、皆でやりました。収録の雰囲気は凄く良いと思います」と明かす。

 「明るくなったね、よくしゃべるようになったねと言われます。でも、自分の中では無理して何かを変えようという意識はないんですよね」。グループを卒業した今では、周囲に助けてくれるメンバーはいない。マイペースながらもおのずと女優らしさが備わってきたようだ。

 今作では病院に勤務する新人薬剤師を演じる。“お仕事ドラマ”に本格的に参加するのは初めての経験だ。「調剤室をセットで建てていて、そのクオリティーも凄いんです。空いている時間には細かいところまでジーッと見ちゃったりしています。知らない世界を疑似体験できて、それを発信できるのがうれしいです」と学びの多い日々を送る。

 役作りのために出演者たちに調剤の練習キットも配布された。西野は“新人”という役どころのため、あえてあまり練習をせず、本番でたどたどしく見えるようにするなど工夫している。

 自身が出演したドラマは欠かさず見るといい「自分の作品を見ている時は呼吸が止まっていると思います。世に流れていると思うと“ウワ~”って思うんです」と恥ずかしがりながらも貪欲に勉強する。

 「先輩、同世代、子役の子とかを見ていると“芝居って凄いなぁ”と刺激になります。ここで何も感じなかったら、何もやらない方がよいです。これからもいろいろな役に挑戦したい」。作品を通じて成長する女優・西野七瀬。今は目の前の役一つ一つに真剣に向き合っている。アイドル時代に培った持ち前のストイックさを武器に、何でも演じられる女優になるためその階段を一歩ずつ上っていく。

 《「凄く素直な子」演じる》「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(4月9日スタート、木曜後10・00)は、病院薬剤師を主人公(石原)とした医療ドラマ。西野は自身の役柄を「凄く素直な子で、思ったことは言葉にするタイプ」と分析する。意外にも撮影はハードだ。「立ち止まることがありません。走ったり階段を上り下りするシーンが多いので、足のケアしなきゃ…」と笑みを浮かべた。「新人役なので視聴者の方と同じ目線です。このドラマをきっかけに、病院薬剤師という職業を知っていただければ」と呼び掛けた。

 ◆西野 七瀬(にしの・ななせ)1994年(平6)5月25日生まれ、大阪府出身の25歳。11年8月に乃木坂46に加入。16年からフジテレビ「ライオンのグータッチ」でMCを担当。ファッション誌「non―no」の専属モデルも務める。18年テレビ東京ドラマ「電影少女―VIDEO GIRL AI 2018―」で主演。漫画を描くのが得意。愛称はなぁちゃん。1メートル59、血液型O。

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