爆問・太田光&光代夫妻、寿命50年超のオウム“キルちゃん”がくれた「幸せ」と「責任」
2020年04月13日 10:00
芸能
![爆問・太田光&光代夫妻、寿命50年超のオウム“キルちゃん”がくれた「幸せ」と「責任」](/entertainment/news/2020/04/12/jpeg/20200412s00041000370000p_view.jpg)
光代「オウム科のアオメキバタンインコ。オス7歳です」
――お名前は?
光代「キルゴアJrです。“キルちゃん”って呼んでます。30年ぐらい前に飼っていたオカメインコの“キルゴア・トラウト”にちなんで名付けました。白くて、キルちゃんを小さくした感じでした」
――「キルゴア・トラウト」の由来は?
光「(米作家の)カート・ヴォネガットの複数の作品に出てくる登場人物の名前が“キルゴア・トラウト”。ヴォネガットの小説が大好きで、事務所の“タイタン”も代表作の『タイタンの妖女』から案を出してかみさんと話し合って決めたんですよ」
――ご夫婦の思い入れがあるんですね。だけど、先ほどから光さんの方を向いてギャーって鳴いていたりトサカを立てて見ているのが気になります。
光「俺、あんまり好かれてないから(笑い)。近づくと鳴く。俺がいつも気を使っているんだ。脅かさないようにね、そっと歩いていますよ(笑い)。気は使っているけど、愛着はある。鳥がギャーギャーいうのは日常の一部になっている」
――キルちゃんはどんなキャラクター?
光代「頭がいいですね。鳥には人間にない能力があると思います。電話が鳴る前に“もしもし”って言うし、帰ろうかなって思う人がいると心の声が聞こえるのか“バイバーイ”って言います」
――先月末に志村けんさんが愛犬を残して他界されました。飼い主が亡くなった後、ペットはどうなるのか。そんな問題があることを志村さんが教えてくれましたね。
光代「そうですね。キバタンインコは50年以上生きるといわれているので、私たちが死んだ後もキルちゃんが生きている可能性が高いんです。だから将来のことを考えてあげなければ」
――今はどんなことをしていますか?
光代「飼育費のこともあるので銀行の方に聞いてみたのですが、いろいろ難しいみたいです。たとえば、キルちゃんを託す人や団体を決めて信託契約を結ぼうとするには、監督人として弁護士など専門の人を選定する必要があるけれど、50年後は弁護士も亡くなっていたり、現役ではなくなっている可能性が高くて受けられないだろうと言われました。遺言に“誰々に託す”と書くこともできるけれど、託された方も代替わりする可能性があるから厳しいですね」
――ペットの将来を考えるのは大きな課題ですね。
光代「そうなんです。結局お願いするのは親戚だったり、会社を継いでくれる人のような身近な人になるのかな。今後もベストな形を探していきます」
――光さんはどうですか。
光「昔、家で2匹犬を飼っていたんだけど、1匹目は犬種がチンで名前はポコ。名付けたのはおふくろなんだけどね(笑い)。ポコが中学校の時に死んで、高校の時にポメラニアンのジョンが死んだ。『100日後に死ぬワニ』じゃないけど、俺より先に死ぬって分かっていて飼うのは嫌だった。逆にいうと、オウムは見送らずに済むのかなって。だけど、将来は考えてあげないといけない。そこは大切ですよね」
――そうですよね。コロナ禍の今はペットに癒やしを求める人が多いです。
光代「私は鳥がいないと気持ちが安定しなくてダメで、小さい頃からずっと飼っています。何年か前に“インコ臭”ってインコのにおいが人を癒やすって話題になったけど、鳥にはそういう力があると思います」
光「ウチには猫2匹もいるけど、懐いてほしいなとは思わない。(相方の)田中(裕二)みたいに猫を抱きしめて“何とかちゃーん”っていうのは猫も嫌そうだしね(笑い)。キルちゃんともお互いわきまえつつ、好きなようにやっている、この距離感が心地いい」
――一つのキーワードかもしれません。
光「今は物理的に人が距離を取らないといけない時代。逆にいうと精神的な距離は普段より縮めないとバランスが取れなかったりする。家でのDVが増えているっていうのは、物理的な距離が近くなると、精神的な距離を広げた方がバランスが取れたりとか、いろいろあるんじゃないか。動物は無理やり近づこうとしたらダメ。そんなことを考えさせられるね」
▽キバタンインコ オーストラリアに棲息するオウム目オウム科の大型の鳥。羽色は白で、頭部の冠羽が黄色。アオメキバタンインコは目の周りがうすい青色。寿命は野生では20~40年、飼育下では50年以上といわれる。高い知能と強い好奇心を持っている。