肺がんのため10日に82歳で死去した大林宣彦監督の妻で、プロデューサーとして支え続けた大林恭子さん(81)が14日、報道各社にファクスでコメントを寄せた。
62年に結婚し、82年の「転校生」からプロデューサーとして共に歩んできた恭子さんは「このたび、監督は、次回作のロケハンに出かけました」と切り出し「いつも監督の口癖は“眠るのは死んでから十分眠れるのだから眠るなんてもったいない”と本当に眠りませんでした。今頃、ロケハンの途中の天国村で、黒澤明監督や本多猪四郎監督、立川談志さん、高畑勲監督、和田誠さんにお会いして、映画談議が尽きることなく、やっぱり眠っていないのではと思います」と続けた。
そして「まだまだあふれる才能の持ち主、彼にあと3倍の映画の時間をあげたかった」と悔しさもにじませながら「大林作品を愛してくださったすべての人に監督の“ありがとう”をお伝えしたく存じます」と感謝を述べた。