「エール」職人・岩城役の吉原光夫 初ドラマも存在感「朝8時に映っていい顔?」最年少ジャン・バルジャン
2020年04月23日 08:15
芸能
吉原は1999年、劇団四季附属研究所に入所。数々の舞台に出演し、2007年、劇団四季を退団した。11年、帝国劇場開場100周年記念公演「レ・ミゼラブル」の主演(山口祐一郎、別所哲也とトリプルキャスト)に抜擢。日本公演の歴代最年少となる32歳で主人公ジャン・バルジャン役を演じた。
今回、吉原が演じるのは、関内家が営む馬具店の職人頭・岩城新平。音も恐れるほどの強面だが、職人としての腕は一流。音が小さい頃は作業場に入っただけで叱っていたが、今や人手が足りず、音に馬具作りを手伝ってもらうようになった。第19話(4月23日)は、歌手になるという音に「お嬢(音)は筋がいい。安隆さん(音の父、光石研)の腕を継いどる」と残念がった。
テレビドラマデビュー作がいきなり注目度の高い朝ドラとなったが、吉原は「よくマネージャーに怒られるんですが、オファーを喜ぶことは作品に対して失礼かなと思ってしまうんです。のちに己を裏切ってしまう感情になるというか。マネジャーに対しては『こんなオレが朝8時に映ってもいい顔なのかな?』というのは聞きましたよ(笑)。『もうちょっとリアクション下さい。NHKですよ、朝ドラですよ』とマネジャーに返されて。謝った上で、大きめのリアクションを取りましたね(笑)。思ってもいなかったというのが正直なところです。自分とNHK、自分と朝ドラ、というのがリンクしていなかったので。テレビドラマの出演自体が今回初めてですからね」とオファーに驚いたことを明かす。
「最初の撮影は緊張していて、ほとんど覚えていないんです。僕が普段テレビで見るような方々がいらっしゃって」と回想。それでも、北海道の馬具工房に足を運んだ甲斐もあり「職人さんと息を合わせて作業もさせていただいたことで、実際に演技をする上で凄く助けになりましたし、役に立ちましたね。他の仕事の稽古があって、久しぶりに『エール』の現場に入っても、着替えた途端に革に触って穴を開けたりするぐらい、役になじんでいます。NHKさんのリアルなセットは本物の馬具工房のにおいや場の雰囲気と似ているので、すぐに自分が岩城へ戻ってくるのが感じられます。忠実に再現されているセットに、いつも助けられています」とドラマの現場に慣れてきた。
「今回ドラマという新しい世界に飛び込みましたが、ミュージカルや映画でやっていることと僕自身はアプローチの仕方は変えていません。ミュージカルを見てくださっているお客さまが、朝ドラをどう見るかは分からないですが、たぶん僕についてはあまり違和感なく見ていただけると思います。そこまで出演シーンが多いわけではないので(笑)、是非見つけていただけたらと思います」と呼び掛けている。