岡田晴恵教授 大相撲力士の感染対策「非常に大変だと思う」 持病や集団生活も

2020年05月14日 11:38

芸能

 感染免疫学、公衆衛生学を専門とする白鴎大学教育学部の岡田晴恵教授が14日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。新型コロナウイルス感染のため4月8日から入院していた大相撲の高田川部屋の三段目力士・勝武士(本名・末武清孝)さんが13日に新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため28歳で亡くなったことについてコメントした。
 日本相撲協会によると、4月4日ごろから38度台の発熱があり、師匠の高田川親方(元関脇・安芸乃島)らが保健所や複数の病院に連絡したが受け入れ先が見つからなかった。血痰(けったん)があった同8日夜に都内の大学病院に入院し、翌日に転院。10日にPCR検査で陽性が確認されると19日に病状が悪化し、集中治療室で治療していた。新型コロナ感染での死者は日本の現役アスリートでは初。国内の20代以下の死亡は年齢が明らかになった中では初とみられる。

 岡田教授は「この方、コロナで亡くなったというよりも新型コロナの医療態勢の不備で亡くなってしまったというイメージですね。電話がつながらない、病院はたらい回し、救急になってもなかなか受け手がないと」と指摘。その上で「結局この時期、発熱というだけでコロナを疑われて1次救急、2次救急断られて3次救急に行って3次救急で院内感染がという所がありました」とし、「20代でも致死率0・2%あるんですが、基礎疾患がおありだったわけですから、どうしてこんなに病院に入れなかったんだろうというふうには思います」と話した。

 そして「都内の病院なんかでも空きベッドをコロナのために確保するってものすごく財政的にも負担が大きいんですね。ですから診療報酬2倍じゃなくて、ドイツ並みに空きベッドのための報酬を国がもっと考えるべきだっとろうと。そうするとコロナを拒否するってことが減っていたんではないかということです」と持論さらに、力士たちの感染対策について「幕下の方たちは集団生活でいますし、そのことは濃厚接触ですし、国技ですけど糖尿病とか肥満とかを抱えるスポーツでございますので非常に感染対策が大変だと思う」と自らの考えを述べた。
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