「鬼滅の刃」18日発売「ジャンプ」で最終回!“聖地”は3密対策で訪問受け入れ
2020年05月18日 06:00
芸能
神社は、主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)の姓と同じ名前。さらに作者・吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんが過去に「福岡出身」と公表したため、ファンの間で「作品のルーツではないか」と言われる。
大宰府政庁の鬼門封じで建てられた経緯も、作品テーマの「鬼退治」に重なる。背後にそびえる宝満山は修験道の聖地。修験者が着る市松模様の装束は炭治郎の羽織と同じだ。
昨春のアニメ化を機に火が付いた同作は、累計350万部ほどだった単行本発行部数が今年2月には4000万部まで増加。今月13日には最新の20巻を求めて、各地の書店で行列ができた。人気の背景には、新型コロナの感染拡大による巣ごもり需要の高まりも指摘される。出版関係者は「子供が読み、在宅時間が増えた両親も読むなど家族で楽しむ例も多いようだ」と話しており、最近では珍しい全世代向けコンテンツとなっている。
竈門神社の境内にはファンが描いた登場人物入りの絵馬がズラリ。「滅コロナ」「さよならコロナ」など、ウイルス退散を願って書き込まれたものも多い。
神社側は感染防止のため、手水(ちょうず)所を閉鎖して各所にアルコール消毒スプレーを置き、ソーシャルディスタンス(社会的距離)確保の依頼文を掲示。屋内施設の換気は徹底している。馬場さんは「まだまだ注意が必要な時期だが、この神社を楽しんでもらえるなら、気持ちよく安全に参拝してほしい」と話している。
≪相乗効果期待≫特定警戒都道府県に指定された福岡県は14日、緊急事態宣言の対象を外れた。休業要請で大打撃を受けた市民も“聖地巡礼”に、経済回復の願いを込める。市内には元号「令和」ゆかりの地・坂本八幡宮もあるが、感染拡大などで元号発表後のにぎわいはない。市観光協会の大薮勝一事務局長(67)は「竈門神社に来た人が、坂本八幡宮、太宰府天満宮、そして市内を巡ってくれれば」と鬼滅効果を期待した。
▽鬼滅の刃(きめつのやいば) 2016年2月に連載開始。大正時代が舞台のダークファンタジー。鬼に家族を殺され、妹を鬼にされた炭治郎は、妹を人間に戻すために鬼の親玉・鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)を捜す旅に出る。最近は連載終了の噂が、雑誌やネットニュースでも取り上げられていた。作者の吾峠呼世晴さんは14年デビューで、今作が初連載の新人。謎に包まれた作家で性別も非公表だが、女性といわれている。